ロシアにおけるこの文書の作成は、1990年以来、当局の決定によって設立されたさまざまなイニシアチブ・グループやチームによって行われた。
1993年憲法の条文は、1993年5月のボリス・エリツィン大統領の大統領令で設立された憲法会議により作成された。参加者は約800名で、以下の代表者が含まれる。
– 連邦政府機関
– 連邦構成主体の政府機関
– 地方自治体
– 政党、労働組合、青年団、社会団体、宗教団体
– 商品生産者と企業家
会議では、2種類の草案に基づいて憲法の文書作成に取り組んだ。そのうちの1つは、1990~1993年に活動した憲法委員会によって作成された。もう1つは、エリツィン大統領が提出した。
ボリス・エリツィン大統領
Alexander Makarov/Sputnikエリツィン・チームの政治家であるセルゲイ・シャフライによると、「大統領草案」は事実上、彼と法務専門家セルゲイ・アレクセーエフが準備したという。
5820万人が投票に参加した(投票リストに含まれる人の54.8%)。 3290万人(58.4%)が憲法採択に賛成票を投じた。当時の総人口は1億4860万人。
投票用紙には「ロシア連邦憲法に賛成しますか?」という質問と、2つの欄、「はい」と「いいえ」しかなかった。国民は、同意しない回答に✕印を付けなければならなかった。
ロシア連邦憲法採択の国民投票の投票用紙
Public domainボリス・エリツィンの大統領令によると、ロシア連邦憲法は、投票に参加した有権者の50%以上の支持があれば採択とみなされる。しかし、参加者が登録有権者の50%未満だった場合は、国民投票は無効と宣言される。
結局、国の新しい基礎法の採択に必要な票数が集まり、憲法は1993年12月25日に正式に発効した。
エリツィンは1993年11月8日に憲法草案に署名し、中央選挙管理委員会に提出した。
新憲法の草案
1993年11月10日、この最終草案は、ロシア政府発行紙「ロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)」に掲載された。国民は、その確認のために一ヶ月の猶予を与えられた。
1993年12月25日まで、1978年4月12日に採択されたロシア・ソビエト連邦社会主義共和国憲法が、ロシア連邦で有効だった。1990年6月12日に同共和国の国家主権が宣言されて以降、積極的に修正が加えられた。1991年11月から1992年12月までの間に、修正の数は400を超えた。
1990~1993年、当時有効だった1978年憲法によれば、ロシアの国権の最高機関は人民代議員大会だった。 ロシア連邦最高会議は、共和国会議と民族会議の2院制で、立法、行政、司法を司る機関だった。しかし、ボリス・エリツィン大統領は、独自の政策を追求しようとする。そのためには、国の基礎法における大統領の権限を強化する必要があった。
1993年秋、「憲法制定をめぐる危機」として歴史に残るこの対立は最高潮に達した。
1993年9月21日にエリツィンは、大統領令第1400号「段階的な憲法改革の期間中における法的規制について」に署名した。この法令は、人民代議員大会とロシア連邦最高会議の立法、行政、司法の権能を奪い、人民代議員の権限も停止した。1993年10月、旧立法府は、武器と装甲車両によって解散させられた。
1993年秋の「憲法制定をめぐる危機」
Vladimir Vyatkin/Sputnikロシアの立法機関「連邦議会」は、国家院(下院)と連邦院(上院)となった。連邦議会の両院の議員選挙は、1993年12月11~12日に、憲法に関する国民投票と同時に行われた。
1994年9月19日、憲法記念日は祝日と宣言された。
その後、12年間にわたり、12月12日は休日だった。2005年にそれは通常の労働日となったが、依然、記念日とされている。
ウラジーミル・プーチン大統領就任式
Vladimir Rodionov/Sputnik最初のソビエト憲法は、1918年7月10日に、第5回全ロシア・ソビエト大会で採択された。いわゆるレーニン憲法だ。
1922年12月30日、ロシア社会主義連邦ソビエト共和国、ウクライナ社会主義ソビエト共和国、白ロシア社会主義ソビエト共和国、ザカフカース社会主義連邦ソビエト共和国の4国の代表は、ソビエト社会主義共和国連邦の樹立を宣言した。新国家の憲法は、1924年1月31日に承認された。
ロシアには2つの「レベル」の憲法があった。つまり、ソ連と、ソ連内のロシア・ソビエト連邦社会主義共和国のそれだ。
ソ連憲法は3つあった。1936年に2つ目の「スターリン憲法」が、1977年に3番目の「ブレジネフ憲法」が採択された。
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国には4つの憲法があり、それぞれ1918年、1925年、1937年、1978年に採択されている。
ロシア内の各共和国には独自の憲法がある。したがって、ロシア国内で最高の法的効力を有し他に優越するロシア連邦憲法に加えて、20以上の共和国憲法が施行されている。しかし、それらはすべて連邦憲法に合致している。
ロシア連邦の他の構成主体――地方、州、地域、連邦市、自治州、自治管区――には憲章がある。
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