ボオヴィは、ロシアのシベリアにあるブリャーチヤという地区に住むブリャート人にルーツを持つ伝統的な料理である。もともと、ボオヴィは、結婚式、誕生日、地域のお祭りなど、特別なときに食べるために作られた。また冬の寒い時期に、最高のご馳走として作られることもあった。
伝統的に、ボオヴィは主婦によって作られ、レシピは世代から世代へと受け継がれた。正確な作り方は家族の間で秘密にされ、近しいメンバーだけに伝えられた。現在も、ボオヴィは伝統的なレシピで作られ、ブリャート人の間でとても愛される食べ物であり続けている。
ボオヴィはおいしいのはもちろん、多くの文化的伝統と結びついている。ボオヴィは、愛や尊敬の印として、友人や家族に贈られることが多い。ボオヴィはまた食べた人に幸運と金運を運んでくれると信じられている。
もっとも興味深いのは、ブリャーチヤの仏教徒たちは真にボオヴィを大切なものと捉えていることである。彼らはボオヴィを、ブッダやその教えに対して敬意を表すものと考えている。伝説によれば、ボオヴィを最初に作ったのは仏教僧で、彼はこのお菓子をブッダに捧げることで、啓示を受け、精神的な満足感を得られると信じていたのである。今でも、ボオヴィを食べることで、人はブッダとつながることができ、祝福を受けることができると信じられている。
ボオヴィの味をより豊かなものにするため、このお菓子は伝統的にコンデンスミルクかハチミツを添えて出される。甘みやクリーミーさを加え、よりおいしいものにしてくれるのである。外がカリカリで、中は柔らかくて濃厚というこの組み合わせに甘いフィリングがユニークな感覚を生み出す。
ボオヴィはおやつとしても、食事の一品としても楽しめる。ボオヴィはカフェやベーカリーでも人気の一品で、お茶やコーヒーと共に出される。また家でもボオヴィは、さまざまなフィリングを入れ、異なるコンビネーションで作ることもできる。
1. 大きめのボウルに卵と砂糖を入れ、白っぽくふわふわになるまで泡立てる。
2. レンジでバターを溶かし、1に入れる。
3. 温めた牛乳を注ぎ、均等に混ざるまでよく混ぜる。
4. 別のボウルに小麦粉とベーキングソーダを混ぜ、少しずつ3に加え、なめらかな生地にする。
5. 生地を薄くのばす。
6. 生地を菱形にカットし、真ん中に小さな穴を開け、片方の生地の端を穴に入れ、耳のような形にする。
7. 生地を熱した油に入れていく。一度にたくさん入れないようにすること。
8. 両面2分ずつ、あるいは表面がきれいに色づき、カリッとするまで揚げる。
9. ボオヴィを穴の開いたスプーンで取り出し、ペーパータオルで余分な油をとる。温かいまま、いただく。
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