タタールのウェディングに欠かせない多層パイ「グバディヤ」(レシピ)

オリガ・ブロフキナ
 新しい料理を開拓しようとしたい、あるいは結婚式の伝統的なパイを作ってみたいという人にピッタリな「グバディヤ」の作り方。

 グバディヤはタタールとバシキールの伝統料理である。これはおかず系のパイで、概して、牛肉か羊肉、タマネギ、お米を詰めてパイ皿で焼いたものである。

 グバディヤがどのようにして生まれたのかについてははっきりしないが、タタール料理の影響を受けたものであると信じられている。歴史家の中には、この料理は13世紀に、モンゴルの侵入者からロシアにもたらされたと考える者もいる。

 グバディヤは結婚式に欠かせない重要な食べ物である。一般的に花嫁側が焼くことになっている。パイは大きく焼かれ、結婚式に参加したすべてのゲストに振るまわれる。 

 グバディヤを作ることは昔から花嫁の料理の腕をはかるものと考えられており、新しい家族に美味しい料理をつくれるか示す象徴的なものの一つだ。このパイは各層にフィリングが詰められてサクサク感を残すようによく焼かれる。このパイは新婚家庭に幸運と繁栄をもたらすと考えられている。

 グバディヤには2種類の作り方がある。第一は、ドライフルーツと赤いカッテージチーズを入れて作るもので、紅茶を飲むときのお茶菓子として食べられる。もう一つは肉を詰めたもので、これは栄養たっぷりなメイン料理として出される。興味深いことはには肉入りのグバディヤにもドライフルーツが入れられることだ。というのも、これは新婚カップルを悪魔から守ると信じられているからだ。

 ここでは、肉とドライフルーツを入れた美味しいグバディヤを作ってみよう。 

材料:

フィリング:

ラム肉フィレ 500g

お米 1カップ(250g)

ドライフルーツミックス 100g

溶かしバター 150g

タマネギ 2個

固茹で卵 4個

植物油 大さじ2

塩、コショウ(肉の味付け) 適宜 

生地:

ふるった小麦粉 500g

牛乳 1カップ(250g)

ドライイースト 10g

溶かしバター 50g

卵 2個

砂糖 大さじ1.5  

塩ひとつまみ

作り方:

1. イースト、砂糖、小麦粉半量を温めた牛乳に加える。混ぜたら、ふきんで覆い、暖かい場所に1時間ほど置いておく。

2. バター、卵黄、塩を加え、残りの小麦粉を加える。

3. 生地をこねる。打粉をした作業台に置き、生地が手につかなくなるまでこねる。ボウルに生地を戻し、ふきんで覆い、さらに1時間置いておく。40〜50おきに2回こねる。

4. フィリングを作る。肉は小さく切り、肉挽き器にかける。タマネギは皮を剥き、みじん切りにし、植物油を熱したフライパンで5分炒める。

5. タマネギを炒めたフライパンに肉を加え、混ぜながら8分炒める。火からおろして、粗熱をとる。塩コショウで味を調える。

6. お米を炊く。ゆで卵を小さく刻む。ドライフルーツは洗い、小さく切って、熱湯にしばらく浸ける。

7. 生地の3分の2を、型よりも5センチ大きめの丸になるようのばしたら、バターを塗った型に広げる。表面に油をふんだんにかける。

8. お米の3分の1を生地に広げる。

9. 肉を置く。

10. 次の層(2枚目)をお米と卵で作る。

11. 残ったお米とドライフルーツを加える。上に溶かしたバターを広げる。

12. 残りの生地を丸くのばし、上に置き、端をつまむ。190度で35〜40分焼く。

13. 最高の味を楽しむには熱々のまま食べる。どうぞ召し上がれ!

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