子どもの頃の思い出は魔法のようで、その当時の食べ物は今のものよりもおいしかったように思えてしまう。わたしの家庭では、父がソ連時代のデザートについて繰り返し話すのを楽しく聞いていた。カッテージチーズの生地で作ったロール菓子(ロガリキ)もその中のひとつである。
ロガリキのレシピは「ラボートニツァ(労働者)」などの女性雑誌で最初に書かれ、それが主婦から主婦に伝えられ、それからやっと料理雑誌に再掲載された。
このロガリキは、砂糖をまぶした小さなクロワッサンの形をしたビスケットである。このお菓子の人気の秘密は、簡単で安価に作れること。その作り方は極めて簡単で、子どもにも作ることができるほどである。
このロール菓子はオーブンから取り出すやいなや、口の中でとろける。その食感はショートブレッドとパフペーストリーの中間のような感じである。ただ砂糖を加えて焼けば、それはサクサクになるし、中に詰め物を入れれば、少ししっとりとする。
父がわたしに語ってくれたのには、父の叔母が砂糖漬けのフルーツゼリーを入れてよく作ってくれた。自家製クッキーは何にも比べようがないほどおいしい。母はグラニュー糖とシナモンを加えてつくるのを好んだ。
砂糖漬けのフルーツゼリーを入れたものは長くわたしのレパートリーになっている。今日はこのレシピを皆さんに紹介しよう。
スプリンクル:
1. カッテージチーズを濾しながら小麦粉に加え、混ぜる。
2. 角切りにしたバターを加える。
3. 指でこねる。
4. 卵黄を加える。
5. こねてサクサクした生地にしたらラップをして、冷蔵庫に入れて1時間休ませる。
6. 生地を丸く伸ばし、ピザのようにカットする。
7. 砂糖漬けのフルーツゼリーを細長くカットする。
8. フルーツゼリーを三角形の端に置き、中に入れて、クロワッサンのようになるようくるくると巻いていく。
9. 表面に牛乳を塗り、砂糖をまぶす。
10. 190℃に予熱したオーブンに入れ30分ほど焼く。
11. 熱いままでも冷めてもおいしい。中にいろいろなものを入れて試してみて!
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