ホラーのジャンルにおけるロシア映画の最初期の作品の1つ。ヤコフ・プロタザノフ監督がプーシキンの原作を映像化したもので、不穏な空気感と主人公の錯乱の巧みな描写が印象的。伯爵夫人の若い頃のシーンが主人公ゲルマンのストーリーと交錯し、作品に独特のリズムを与えている。この作品で初めて、カメラを移動させながらの撮影が行われた。
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レフ・トルストイの同名小説が原作。優秀な若い軍人が、個人的な悲劇を経験して修道院に籠り、現世の誘惑を否定する。同時代の人々は、この映画が世間に与えた衝撃を語っている。軽薄なメロドラマと一線を画すプロタザノフの作品は、黎明期の映画界における画期的な出来事であった。プロタザノフは同作の映画化を長い間構想していたが、皇室の人々と聖職者の描写が禁止されたいたことが計画を妨げていた。
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アレクセイ・トルストイの原作を映像化した、ソ連初のSF映画。地球の技術者たちが、惑星間航行を可能にする乗り物を発明する。そんな彼らを火星の女王アエリータが特殊な装置で観察している。火星に到着した地球人たちは、火星人が奴隷状態で虐げられているのを知り、反乱を起こす。
ヤコフ・プロタザノフ監督作品。この映画は、構成主義スタイルの好例の1つだ。例えば、主人公たちの衣装デザインは著名な女性アーティストのアレクサンドラ・エクステルとナデジダ・ラーマノワが担当している。
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工具を盗んだという濡れ衣を着せられた労働者が自殺した。これに怒った工員らがストライキを起こし、出勤を拒否して賃上げと労働時間短縮を要求。警察とコサックは蜂起を鎮圧し、デモ隊を銃撃する。セルゲイ・エイゼンシュテイン監督によるこの映画は、現代ならモキュメンタリ―と呼ばれるであろう。創作ではあるがドキュメンタリー的な迫力があり、群衆シーンの規模に圧倒される。
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ジガ・ヴェルトフの他の作品と同様、『映画眼』もまた、壮大な実験作である。『驚異の人生』(『Жизнь врасплох』)シリーズの第1作となるはずだった。プロの役者もいなければ、映画用のセットも無い。カメラが捉えるのは、いつも通りの普通の人々。それぞれのエピソードが、小さな物語となっている。ソ連初のピオネールキャンプ、パン焼き、アスリートのトレーニング。時々、フィルムは逆回転する(観客は、大きなパンが小麦の穂に戻っていく過程を見ることになる)。こうした独特なアプローチはソ連を越えて国際的にも注目され、作品はパリ万博で銀賞を受賞した。
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レフ・クレショフ監督作品。ソ連に来たアメリカ人のコメディで、「罰されそして報われるヤンキーの好奇心」という副題がつく。ウェスト氏はソ連に到着するやいなや、たちまち地元の詐欺師たちの標的となる。彼のボディガードのジュディは主を救おうと拳銃を撃ち、馬車や自動車でチェイスを行う。この作品は、当時のソ連とソ連市民についての偏見を集めた百科事典のようなものだ。歴史好きの人ならば、初代の救世主キリスト大聖堂の映像にも注目するだろう。撮影の数年後、大聖堂は爆破解体されてしまう。
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セルゲイ・エイゼンシュテインは当初、ロシアの様々な都市を舞台に1905年の革命を映画にしようと構想していた。しかし制作期限が迫っていたため、結局、エピソードを戦艦での蜂起に限定することになった。こうして、世界の映画史に残る大傑作が誕生したのである。「ポチョムキンの階段」の虐殺シーンと、階段を転がる乳母車の映像は今観ても胸を締め付けるような迫力がある。
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フセヴォロド・プドフキンがマキシム・ゴーリキーの同名小説を映像化したものだが、ストーリーはかなり改変されている。工員ウラーソフは酒に溺れ、従順で寡黙な妻のニーロヴナは夫の横暴にひたすら耐えているが、息子のパヴェルは父親と同じ道を辿るのを拒み、革命運動に身を投ずる。ニーロヴナは次第に息子の側に立つようになる。しかし運命は残酷で、2人ともデモの鎮圧中に死亡してしまう。
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シナリオもセットも、字幕も俳優も無し。ジガ・ヴェルトフの『カメラを持った男』は、ソ連の街々の生の生活を映し出している。車が行き交い、人々が工場で働き、市場では活発に売り買いが行われている。カメラは冷静に、そうした様子を眺めている。この作品は前衛映画の一例であるとともに、見事な事典でもある。ヴェルトフが自作の目的の1つとして、国際的な映画言語の創造を掲げたのもうなずける。
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