後に『ダークナイト』シリーズでおなじみとなる彼の最初期の出演作の1つが、1987年のソ連・ノルウェー・スウェーデン合作映画『ミオとミラリス 勇者の剣』である。アストリッド・リンドグレーン作の児童文学作品『ミオよ わたしのミオ』が原作だ。
ストックホルムに住む9歳のボッセ少年が魔法の国に行く。そこでは、ボッセ少年は王の息子であり、悪の騎士カトーと戦う使命を帯びている。その手助けをする新たな友達・ユムユム役を演じたのが、当時13歳のベールだった。
映画製作はスウェーデン側の発案で、ソ連のヴラジーミル・グランマチコフ監督の人選もリンドグレーン本人が承認した。メインキャストの子役たちはイギリスで俳優の卵たちから選ばれ、65人の候補者の中からクリスチャン・ベールに白羽の矢が立った。
11歳のクリスチャン・ベール 、「ミオよ、わたしのミオ」
Maikovskiy / Sputnik撮影はモスクワ、スコットランド、スウェーデン、クリミアで行われた。1986年4月にウクライナ共和国のチェルノブイリで原発事故が発生すると、撮影チームは急遽避難した。
1か月後にロケ地に戻って撮影は再開された。
「昼食前には毎回、必ず誰かがガイガーカウンターで私たちの皿をチェックしていた」と、後にベールは回想している。
ベールはソ連での撮影の後すぐに、スティーブン・スピルバーグ監督の「太陽の帝国」で主要な役に抜擢された。
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