ドミトリー・フラムツォフは白黒のホラー作品を描いている。シャープなタッチ、故意に「汚く見せる」テクスチャー、プロポーションを歪めた人間の体・・・彼はこうした手法で、カルト的ホラー漫画家、伊藤潤二の作品を思わせる異世界の存在とシュールレアリズムの雰囲気を作り出している。
フラムツォフ自身によれば、彼は常に何か暗い、闇っぽいものに惹かれたという。これについて、フラムツォフは次のように語っている。「それがもっとも強く現れたのは、人生で初めて体験した鬱の時期でした。そのとき、わたしは恐怖映画やホラー漫画を積極的に見るようになったのです。わたしは、不気味で、おぞましいものの中に美を見つけ、それを他の人々のために伝えるのが好きなんです。しかも、ホラーというのは、あらゆることについて面白く伝えることのできる芸術の形式なのです」。
鉛色の空、葉の落ちた木々、沼・・・、作者の言葉によれば、それらがインスピレーションの源になっているのだという。まもなく、「ボムボラ」出版から、フラムツォフの最高傑作を集めた作品集が出版される。その中からいくつかを皆さんにご紹介しよう。
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