ロシアで最初のカラー写真を作ったプロクディン=ゴルスキー(写真特集)

 この写真家は、唯一のロシア帝国のカラー写真を残した。

化学者で写真家

 プロクディン=ゴルスキーは、歴史ある貴族の出であった。1917年の革命まで、彼はサンクトペテルブルクに住み、化学、物理学、そして絵画を熱心に学んだ。19世紀末、ロシアに写真ブームが到来したとき(もっとも有名な写真家の1人がカール・ブッラであった)、彼は写真に関する実験を行うようになった。一時はドイツに留学し、カラー写真のパイオニアの1人であるアドルフ・ミテのもとで学んだが、その後、カラー写真のための独自のカメラを開発した。

 彼は化学の知識を活かし、短時間の露光で写真を撮影することができるより感度の高い感光板を作り、特許を申請した。プロクディン=ゴルスキーの撮影方法では3枚のネガがあり、青、緑、赤の3枚のカラー写真乾板に順に通し、連続して撮影した(そのため、写真にはフィルターを置いたところに色がついていた)。 

帝国の記録写真

 彼はロシア帝国のもっとも大きな写真の遺産の一つを残した。また色がついていることに加え、写真に映された場所が地理的に範囲が広く、またそのテーマもかなり幅広いものであったことから貴重なものと考えられている。1903年から1916年にかけて、プロクディン=ゴルスキーは、飽くことなくロシア帝国全土を駆け回った。カフカス、トルクメニスタン、ペテルブルク、ウラル、ロシア北方、ポヴォルジエで写真を撮った。そしてその写真には、古い教会や当時の新しい産業施設、有名人の肖像画、一般の人々のありふれた日常など、さまざまな写真を撮ったのである。

 彼の写真には、ロシア帝国の主な見どころがすべて収められている。彼の作品には、ニコライ2世も目を留め、帝国のあらゆる生活を記録するよう命じた。皇帝の特別な指示により、写真家には特別な設備が施された鉄道列車が与えられ、彼はそれに乗ってロシア中を旅し、写真を撮影しながら、アルバムを作った。川に行ったときには、特別な船やモーターボートが用意され、また別の場所では、当時はまだ珍しかった自動車も手配された。

 彼のコレクションはすべて合わせて3500点ほどだと考えられているが、現在も残っているのはそのうちの1902点だけである。コレクションの1部は、革命後に失われ、また何枚かの写真はプロクディン=ゴルスキーがフランスに亡命した際に自ら持ち去ったと言われているが、ボリシェヴィキは、およそ1000枚の戦略的意義のある写真の持ち出しを禁止した。さらにおよそ400枚のネガがフランスで失われた。1948年、写真家の遺族がアメリカでコレクションを売り、現在は議会図書館に収蔵されている。21世紀の初旬、コレクションはデジタル化され、インターネットで公開されている。

 ではもっとも有名な写真をいくつかご紹介しよう。

ロシア帝国の人々と民族

ヤースナヤ・ポリャーナのレフ・トルストイ、1908年
ヴォログダ村の農家の少女たち
いちごを持つ少女
シェクスナ帆船チーム(ヴィテグラ川)
ペテルブルク近郊スヴィリ川の木挽きたち
ベロゼルスクの農家の子どもたち
収穫期の農民たち
草刈り作業中の昼食(シェクスナ川)
ペテルブルク近郊のスタロラドシスキー運河の監督官
鉄道建設員
ペトロザヴォツクの軌道自転車に乗って
「2人と」、プロクディン=ゴルスキーとカフカスの鉄道警備員
孤児たち
エミール・ブハルスキー
サマルカンドのパン売り
ダゲスタンのレズギ人
ダゲスタンのアヴァール人女性
綿を運ぶキャラバン、トルケスタンにて
正装したジョージア人女性

教会 

サンクトペテルブルクの血の上の教会
セリゲル湖畔のニロ・ストロベンスキー修道院
ウラジーミルのドミトリエフスキー大聖堂のディテール
ヤロスラヴリの預言者イオアン教会の入り口
オスタシコフのトロイツキー大聖堂
ソロヴェツキー修道院
モスクワ州ボロジンスキー教会のイコノスタス(聖障)
コストロマの復活教会の入り口
聖ゲオルギー教会の塀(ペテルブルク近郊のスタロラドシスキー要塞)

街と風景 

リャザンの旧大公宮殿(現在の宗務院)
モジャイスクの風景
ウラルの小屋
サマルカンドのシャーヒ・ズィンダ廟群
加熱蒸気発生装置シミットがついた蒸気機関車「コムパウンド」、ペルミ
ペルミ概観
ウラルの番犬
ベロゼルスク運河の水門
チュソワ川の「ダムの」石(ウラル)
チュソヴァヤ川の石のそばで一泊
サイメンスキー運河(ロシアとフィンランドの間)
スヴィリ川をバックに
ペテルブルク近郊のスタロラドシスキー運河の閘門
カマ川に架かる鉄道橋(ペルミ)
ケミ川の河口(カレリア)

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