どんな旅行でも良い驚きと悪い驚きがある。田舎から大都会へと移動すると、一つ一つが便利にできているところが気に入るかもしれないし、LTE接続の扇に線が5本入っていることをすごいと思うかもしれない。でもきっと、質素な生活と自然が恋しくてたまらなくなる。外国人の旅行者はロシアの何を恋しいと思うのか。
画像:アリョーナ・レプキナ
ぱっと見で「嫌だ」と思っても、お腹が「好き」と言うこともあるロシア料理。調理方法と保存方法は、北欧からさまざまな影響を受けている。
スコット・ブラウアーさん(34)、アメリカ・マサチューセッツ州ボストン市のフリー写真家、ロシア訪問4回目
「料理が一番恋しくなるかな。ペリメニ(水餃子)、黒パン、あとはカシス入りの食べ物に、モルス(果汁入り清涼飲料)、シャシリク(串焼き肉)。あと、あまり夏には来ないんだけど、モスクワの屋外カフェが好き。地元の人ほどじゃないかもしれないけど。他の街では、公園や歩道で食べ物やスイーツ、飲み物を買えるところが好きだし、あと川を眺めるのも好き」大井 美貴子(27) 、日本・会社員、ロシア訪問3回目
「ブリヌィ(クレープ)、日本より安く買えるウォッカ、カフェ『ムー・ムー』のサラダ、あと、とっても甘いチョコレート!」
2. 交通機関
画像:アリョーナ・レプキナ
国が広く、どこへ行くのも長距離になってしまうロシアでは、ソ連時代の開発計画のおかげで、地上と地下の輸送システムが便利で比較的安くなっている。キリル文字を少し知っていると、利用はもっと簡単になる。
アルベルト・カスパーニさん(39)、イタリア・ミラノ市の旅行記者、ロシア訪問10回目
「鉄道の接続がすごく良いところが恋しくなる。適時に来て、愛らしいプロヴォドニツァ(女性車掌)のサービスが提供される」ブラウアーさん
「モスクワの地下鉄システム。とても速くて便利で美しい」
大井さん
「美しく芸術的な地下鉄のホーム、地下鉄の長くて速いエスカレーター、とても強く閉まる地下鉄のドア。運転が危険なタクシー」
画像:アリョーナ・レプキナ
大都市のロシア人は、バスや地下鉄といった公共交通機関、またはカフェ、空港、図書館、大学、ユースホステル、その他さまざまな場所での無料Wi-Fi接続に慣れている。さらに、ロシアのモバイル通信事業者は、欧米と比較すると、かなり割安でサービスを提供している。
リンドン・ポスキットさん(38)、イギリス・ヨークシャー地方の機械工学士および極限レーサー、ロシア訪問3回目
「安いモバイルデータ、奥地のたくましい人々、あと質素な食べ物が恋しくなる」
画像:アリョーナ・レプキナ
大都市には何でもそろっている。24時間営業で年中無休の食料品店やドラッグストア、深夜の映画上映、宅配フード、インスタント写真プリント、ファーストフード、そして絶えない交通の流れ。
ペギー・ローゼさん(27)、ドイツ・ドレスデン市の旅行ブロガーおよび記者、ロシア訪問11回目
「ロシアをしばらく離れると、雪、ロシア語、キノコ類以外で恋しくなるのは、ロシアの都市のライフスタイル。毎日営業していて、時に24時間営業の店が恋しくなる。ドイツでは夜8時を過ぎると、通りや街の一部に誰もいなくなるのが割と当たり前。ロシアでは、どんな時間でも、どこでも人がいる。モスクワやサンクトペテルブルクだけじゃなくて、ペトロザヴォツク、トムスク、トヴェリみたいな小さな街とか、北極圏のイガルカ集落まで」
画像:アリョーナ・レプキナ
ロシア人の行動パターンは、外国人的にはかなり珍しい。一見不愛想だが、ロシア社会を解読すると、嬉しい驚きが待っているかもしれない。
アジャイ・カマラカランさん(37)、インド・ムンバイ市の記者およびブロガー、ロシア訪問12回目
「ロシアの日々の生活の特異性が恋しくなる。見知らぬ人に笑顔を見せることが文化の一部でない国で、美女が『目立つ』外人にひんぱんに微笑みかけてくれるなんて、すごいこと。これはモスクワでも、地方の小さな街でも共通している。あとはロシアのユーモアのセンス。慣れるのに少々時間がかかるけど、文化的なニュアンスを完全に理解してしまえば、悩むことはなくなるよ」
大井さん
「驚いたのは、電車の中で男性が女性に席をゆずること(おばあちゃんじゃなくても)、あと、空港や郵便局のスタッフが笑わないし、怖いこと、なのに、知らない人が道で話しかけてくる、日本人に親切なこと」
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