ロシア南部ロストフ州のロストフ・ナ・ドヌ市で現地時間19日未明、アラブ首長国連邦(UAE)の格安航空会社「フライドバイ」の旅客機が着陸の際に墜落した。事故原因の一つとして、専門家は悪天候をあげている。
UAEドバイ発ロストフ・ナ・ドヌ着便の機内には、乗客55人、乗員7人が搭乗していた。その多くがロシア人。
乗員6人と乗客5人は外国人で、その中にはウクライナ人、ウズベキスタン人、インド人がいた。「コメルサント」ラジオによると、機長はギリシャ人。
また、ロストフ州立法議会の議員とその夫人も含まれていたことが明らかになっている。
ウラジーミル・プーチン大統領は遺族に哀悼の意を表した。さらに、遺族のために必要なことすべてを行うよう指示をだした。ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官がこれを伝えている。
事故後まもなく、インターネット上には、墜落の瞬間をとらえた監視カメラの映像が投稿された。
報道によると、旅客機は現地時間午前3時40分(日本時間午前9時40分)、着陸を2回目に試みた時に墜落した。墜落場所は滑走路から250メートル離れた場所。
ドバイからの出発時間は30分遅れていた。旅客機は出発してから4時間後にはロストフ・ナ・ドヌ市に近づいていたものの、その後上空で2時間以上旋回していた。
ロストフ州のヴァシリー・ゴルベフ知事によると、専門家は気象条件の悪さが主な事故原因ではないかと考えているという。報道によると、ロストフ・ナ・ドヌ市では暴風雨警報が発令されており、事故が起こった時の最大瞬間風速は22メートルだった可能性もある。
ロシア事故調査委員会は、安全飛行規則違反として刑事事件を提起した。事故調査のために、委員会の人員増強がはかられ、50人以上の経験豊富な委員が集められた。
ロシア連邦運輸省のジャンナ・テレホワ大臣顧問によると、ブラックボックスが調査の過程で発見されたという。事故現場には、ロシア連邦非常事態省の700人からなる救助隊、90台の機器が投入されている。ロストフ・ナ・ドヌ空港は閉鎖中。
報道によると、事故を起こしたボーイング737-800型旅客機は、フライドバイが5年以上運航していた。それより前の他の航空会社による保有歴、運航歴はなし。フライドバイは2008年に創業。ボーイング737-800型旅客機を約50機保有している。今回の事故はフライドバイの初めての事故である。
フライドバイは事故を受けて、航空券の販売を一時的に止めた。公式サイトの色は、黒と白になっている。
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