元ロシア下院議員がウクライナで殺害される

2017年3月23日 タス通信, ガゼータ・ル
 3月23日、キエフで、元ロシア下院議員のデニス・ヴォロネンコフ氏が殺害された。タス通信が伝えた。
Денис Вороненков
元下院議員デニス・ヴォロネンコフ殺害  =ロシア通信

 23日13時(日本時間19時)、ヴォロネンコフ氏がガードマンとともにホテル「プレミエル・パラス」を出たとき、覆面をした何者かが氏に近寄り、TT拳銃で数度発砲した

 その後、犯人とヴォロネンコフ氏のガードマンによる銃撃戦となり、両者ともに負傷し、病院に搬送された。

諸説紛々

 ウクライナ内務省はすぐに声明を出し、注文による殺人である疑いが強い、との見方を示した。一方ウクライナ指導部は、これまでの多くのケースと同様、この殺人に「ロシアの痕跡」を見ている。

 ポロシェンコ大統領はヴォロネンコフ氏殺害を「政治的理由により国外逃亡を余儀なくされた氏に対する、ロシアによる国家的テロリズム行為だ」と規定した。

 ロシア大統領府のドミートリイ・ペスコフ報道官は、元下院議員デニス・ヴォロネンコフ殺害におけるロシアの痕跡なる声明はばかげている、と述べた

 ロシア人専門家で「連邦情報センター『分析と安全保障』」代表のルスラン・ミリチェンコ氏はロシアのオンライン紙「Gazeta.ru」に対し、元議員殺害に関する二つの説について語った

 「第一に、ヴォロネンコフは犯罪と関わりがあった。こうした話はヴォロネンコフには少なくなかった。ロシアには彼に敵意を抱く危険な人間たちが何人かいた」

 二つ目の説は政治的な謀殺である。

 「ヴォロネンコフはウクライナの特務機関やナショナリストらに殺されたのかもしれない。のちにあらゆる罪をロシアになすりつけるために」と専門家。その上、捜査は公正に、客観的には行われない。「大方、ウクライナの捜査当局は、いま病院にいる犯人に、圧力をかけるだろう。ロシアの痕跡を裏付けるような、自分たちに必要な供述をさせるために」とミリチェンコ氏。

 ヴォロネンコフ氏はロシア共産党に所属する下院議員だった。2016年にウクライナに渡り、亡命認定およびウクライナ国籍を取得した。自身はこれを政治的理由によるものとしていたが、ロシア捜査委員会はヴォロネンコフ氏の国外退去を捜査逃れの試みと見なしていた。元議員はモスクワにおける建物襲撃・占拠の一件で当事者不在のまま差し押さえを受けている。

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