「ロシアは核縮小条約に忠実」

グリゴリーシソエフ撮影/タス通信
 アメリカのバラク・オバマ大統領が、ロシアは核安全分野の自国の義務を破っていると発言したことを受けて、ロシアは根拠がないと反論した。また、クリミア半島に核兵器を配備するのではないかという話がでていることについて、この件でどこの国とも相談するつもりはないと強調した。

オバマ大統領の論文への反応

 オバマ大統領が、ロシアは「中距離核戦力全廃条約(または中・短距離ミサイル全廃条約)」(1987年にソ連とアメリカが調印し、1988年に発効した、二国間条約で、略称はINF条約)の義務に違反していると発言したことに、ロシアは反論した。

 「ロシア側はINF条約への自国の忠実性を維持しており、原則的な追随を改めて確認する」と、ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、アメリカの主張を「根拠なし」とし、反論した。むしろアメリカに対してINF条約の履行に一連の苦情があるものの、ここであえて具体的にあげることはないと話した。「あくまでも専門家の問題だから」とペスコフ大統領報道官。

 

「クリミアでの行動について協議の必要なし」

 「核安全保障サミット」(2016年3月31日~4月1日)の前日、アメリカの「ワシントン・ポスト」紙に、オバマ大統領の論文が掲載された。ここには、核兵器の削減をロシアに呼びかける部分もある。核安全保障サミットでは、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領が、ロシアのクリミアへの核兵器配備計画の存在について話すことが明らかになっている。これに関連して、ポロシェンコ大統領は、新たな安全保障および防衛の構想を承認した。

 クリミアへの核兵器配備の問題について、ロシアに協議する意向はないという。「クリミアはロシア連邦の地域であるため、自国内での国際法の規範と原則を厳格に順守しながらの行動について、他国と協議する意向はない」とペスコフ大統領報道官は話した。 

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