大統領任期を4年から6年に延ばしているので、2024年まではプーチン時代が続くとのやや気の早い観測もある =daylife.com撮影
24日、メドベージェフ大統領は、モスクワで開かれた与党「統一ロシア」党大会で、プーチン首相を推薦し、同氏は直ちにこれを受け入れた。この結果、来年3月に行われる大統領選挙では、他に目立った候補が見当たらないことから、プーチン氏の勝利がほぼ確実となった。
プーチン氏が演説で明かしたところによると、「誰が何をやるかは、メドベージェフ氏との間でずっと前に話し合いがついていた」という。プーチン氏は、2000年から2期8年大統領を務めた後、メドベージェフ氏を後継に指名し、自らは首相として政権に大きな影響力を及ぼしてきた。憲法で三選が禁止されているため、この「禅譲」は後で返り咲くための方便と見る向きが多かったが、それが裏付けられたことになる。
メドベージェフ大統領は、就任後まもなく憲法を改正し、大統領任期を4年から6年に延ばしているので、2024年まではプーチン時代が続くとのやや気の早い観測もある。また、メドベージェフ大統領の今後の処遇が一つの焦点になっていたが、プーチン氏は、自身が大統領に返り咲いた場合、メドベージェフ氏に首相に就任することを要請した。
プーチン大統領時代のロシアは、世界的な好景気と高止まりした原油価格に支えられて、高度経済成長を遂げ、ソ連崩壊後の混乱期を脱した。しかし、2008年以降のメドベージェフ時代には、経済危機の影響に加え、汚職や近代化の遅れなどもあって、与党「統一ロシア」の支持率にはかげりが見えている。プーチン氏はその「後光」で選挙に勝っても、いよいよ深まりゆく経済危機のなか、待ったなしの改革と難しい国家の舵取りを強いられることになろう。
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