米軍がシリア政府軍を空爆

 9月17日、アメリカ軍主導の反イスラム国国際連合「有志連合」が、デイル・エズゾル市近郊でのシリア政府軍を空爆。62人の兵士が死亡、約100人が負傷した。ロシアは国連安保理緊急理事会を招集。

 有志連合の軍用機は土曜日(17日)、4回の爆撃を行った。米国防総省のスポークスマンによれば、有志連合は、ロシアで禁止されているイスラム国の陣地を爆撃したと確信していたが、ロシア軍がその誤認を伝えると、空爆作戦は停止されたという。空爆後、イスラム国の兵士は攻勢に転じた。

 

ロシアの厳しい反応

 マリア・ザハロワ露外務省報道官は、米国がシリア政府軍部隊を爆撃したことで、実は「イスラム国を守っている」ことを米国は示した、と述べた。

 米国防総省は、シリア政府軍兵士の死亡につき、遺憾の意を表したが、予めロシア軍に爆撃について伝えていたと主張している。「我々はさらにあらゆる事実関係を解明すべく努める。仮に我々が誤ってシリア政府軍陣地を爆撃したとすれば、とりわけ犠牲者を出したことは遺憾である」。米国防総省はこう説明している。

 空爆の直後、ロシアは国連安保理緊急理事会を招集した。

 ヴィタリー・チュルキン・ロシア国連大使は、米国は停戦の義務だけでなく、シリア政府に対する、同国政府軍を爆撃しないとの以前からの約束にも違反した、と述べた。チュルキン大使の見解では、米空軍が、付近にイスラム国陣地があったことから誤爆したとは「信じがたい」。この状況を別の様々な側面から見ても、それが挑発行為であった可能性は十分ある――。チュルキン大使は語った。

ロシア通信の記事を抄訳

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