「ロシア側が大きく変わった場合にのみ、制裁が解かれる。2016年リオデジャネイロ五輪についてはいかなる約束もできない」と、セバスチャン・コーIAAF会長(イギリス)は述べた。
「世界反ドーピング機関(WADA)」は9日、ロシアのドーピング問題に関する報告書を公表した。11ヶ月にわたる調査の結果として、これを作成したのは、ディック・パウンド氏(カナダ)率いる特別委員会。WADAは10日、「モスクワ反ドーピング研究所」の公認を停止した。報告書によれば、ロシア連邦保安庁(FSB)が職員をモスクワ反ドーピング研究所に送って1417の検体を廃棄させ、その結果、出場できなかったはずの選手複数名が2012年ロンドン夏季五輪に出場したという。
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ロシアのヴィタリー・ムトコ・スポーツ相は、WADAの非難内容を否定した上で、ドーピングはロシアだけの問題ではなく、ロシアだけを孤立させてもなにも解決しないと訴えた。また、モスクワ反ドーピング研究所はソチ五輪前にWADAから入念に調べられ、その時はいかなる苦情もなかったことを明らかにした。一方で、改革への用意も示した。「ロシアはスポーツ大国であるため、(反ドーピング)基準は他の国よりも厳しくなければならない。我々はこれに同意し、あらゆる努力をする所存」とムトコ・スポーツ相。
ウラジーミル・プーチン大統領は、WADA報告書を受けて、スポーツ省に独自の調査の実施を指示した。
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