ロシアの通信調査会社「コンテント・レビュー」のデータによると、ロシアは世界有数のモバイル・インターネットの安い国である。ロシアより安いのは、通信サービスが国によって厳しく規制され、GPRS技術に制限されているイラン、あとはパキスタン。モバイル・インターネットが1ギガバイトあたり3ドル(約360円)以下の国は、わずか8ヶ国。
ロシアでは9月7日のルーブルの対ドル為替レートで1ギガバイトあたり1.7ドル(約204円)。「ロシアのモバイル・インターネット料の安さの理由は、事業者間の競争の激しさと全般的な移動体通信の価格」と、コンテント・レビューのセルゲイ・ポロヴニコフ編集長はロシアNOWに話した。
中南米の国(チリ、コロンビア、メキシコ、アルゼンチン)では、ユーザーがロシアより4~5倍高い料金を支払っている。中国は3倍、フランスおよびヨーロッパの平均は4倍、アメリカは5倍高い。
予想外に高額だったのは、モバイル・データ通信技術の先進国である韓国と日本。韓国は1ギガバイトあたり11.8ドル(約1416円)で7倍、日本は1ギガバイトあたり13.5ドル(約1620円)で8倍。
最も高額だったのはアルジェリアの1ギガバイトあたり29.4ドル(約3528円)。続いてベネズエラの21.2ドル(約2544円)、イギリスの16.1ドル(約1932円)。
「残念ながら、LTEと安いモバイル・インターネット料という組み合わせの国は、ロシアを含めたいくつかの国に限られている。ヨーロッパの先進国やアメリカなどでは、LTEによってモバイル・データ通信が高額になっている」とポロヴニコフ編集長。
コンテント・レビューはGDP上位50ヶ国の料金を分析。それぞれの国で市場トップのモバイル通信事業者を選んだ。ロシアはメガフォン、中国は中国移動、アメリカはベライゾン・ワイヤレス、フランスはオレンジ、チリはモビスター、韓国はSKテレコム、日本はNTTドコモ。料金の計算には、3ギガバイトに近いパケット料を用いた。これは世界の毎月の使用水準に最大限に近づけたもの。アメリカのネットワーク機器会社「シスコ」の2014年のデータによると、ユーザは毎月、平均2~2.6ギガバイトをダウンロードしている。
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