捜査中の大臣に代わる新任者

マクシム・オレシキン新大臣とウラジーミル・プーチン大統領

マクシム・オレシキン新大臣とウラジーミル・プーチン大統領

Kremlin.ru
 ロシア連邦経済発展省の新しい大臣に、34歳のマクシム・オレシキン氏が任命された。1990年代初めのロシアの市場改革の共同提唱者アレクセイ・ウリュカエフ氏の後任である。ウリュカエフ氏は、収賄容疑で拘束され、大臣の座から降ろされた。

 ウラジーミル・プーチン大統領は、財務次官のオレシキン氏に、大臣就任を打診した。クレムリン(大統領府)がこれを伝えている

 「仕事をしてそれほど長くないが、すでに経験と実績がある。経済発展大臣の役職を提案したい」とプーチン大統領。

 

ほぼ最年少の大臣

 「オレシキン氏は優れたマクロエコノミストで、マクロ経済分野で彼以上の人物を知らない。皆さんはそれを後で垣間見て、私の言葉を思い出すだろう」と、オレシキン氏の上司であるアントン・シルアノフ財務相は、記者団に話した。オレシキン氏は、財務省で長く働いた高い技能資格のある専門家だという。

 オレシキン氏はロシアの現内閣で最も若い閣僚の一人になる。ニコライ・ニキフォロフ通信情報相より1ヶ月年上なだけだ。

 2004年、オレシキン氏はモスクワの「高等経済学院」で経済学修士を取得。その後、主に銀行業界で仕事をし、ロシアの投資銀行「VTBキャピタル」でロシア専門のチーフエコノミストを務めた。

 2013年、ロシア連邦財務省に移り、長期戦略計画課の課長を務め、その後財務次官になった。

 

新大臣の主な課題

 オレシキン氏は新大臣の主な課題として、ロシア経済を成長させるために、構造的障壁をなくすと話している。「最悪の状況はもはや過去のもの。だが成長のスピードは十分ではない。したがって来年の課題は、ロシア経済を成長させるために、構造的障壁の撤廃を可能にするような措置を用意すること」と、オレシキン氏はプーチン大統領との面談で話した。

 経済発展省をこれまで率いてきたウリュカエフ氏は、1990年代初めに自由主義経済改革を提唱した一人。先月、収賄容疑で刑事事件の捜査対象となったことから、信頼を失い、大臣を解任された。ウリュカエフ氏はロシアの石油最大手「ロスネフチ」に200万ドル(約2億1600万円)の賄賂を要求したと、捜査当局は考えている。現在自宅軟禁の状態にあるウリュカエフ氏は、すべての容疑を否定している。

もっと読む:露大手銀が新ペレストロイカ提唱>>>

このウェブサイトはクッキーを使用している。詳細は こちらを クリックしてください。

クッキーを受け入れる