輸出へシフトする露自動車産業

セルゲイ・コンコフ撮影/タス通信
 ロシア国民は、危機的状況のなか、これまで以上に中古の輸入車を購入するようになった。こうした状況にあって、ラーダの二つの新型モデルをコンベアーで組み立てるロシアの自動車産業は、輸出に期待をかけている。

 ロシアの自動車好きの間では、10年落ちの中古車に対する関心が現れた。2015年、中古車市場で最も人気のあるモデルの一つとなったのは、走行距離が10万キロを超えるBMWX5やポルシェ・カイエンであった。その主な原因は、新車の価格が一気に22%も高騰したのに対して中古車市場では値上がりの幅が10%に留まったことであり、結果として、昨年の需要の落ち込みの幅は、新車が45%であったのに対して中古車はわずか19%であった。

 こうしたなか、昨年9億8300万ドルという記録的な赤字を計上したロシアの自動車メーカー最大手のアフトワズは、ヴェスタとX-Rayという二つのラーダの新型モデルを用意した。

 

輸出増加の見通し

 ロシア国民がラーダの新車よりも中古のカイエンを好むとしたら、窮状を救えるのは、国外での販売である。独立系の自動車市場の専門家であるマリヤ・ヴォラ氏は、こう述べる。「欧州での自動車販売は伸びているので、輸出は、アフトワズにとってバランスの維持ひいては成長の原動力となる。2015年12月16日からラーダの販売が始まったハンガリーの例が、これをある程度裏づけており、輸入業者は、最初の一月間の結果を見て、2016年の販売の予想を二倍以上すなわち2000台まで引き上げた」

 監査会社PWCのアナリストらの評価では、国外への販売の増加は、ロシアの自動車産業に共通の傾向であり、同社の上席マネージャーであるヴィクトリヤ・シニチキナ氏は、「国家の新たな輸出支援プログラムを考慮すると、輸出は、おそらく2015年よりも増える」と語る。

 国家は、今年、33億ルーブル(4300万ドル)を輸出の支援に割り当てており、仕上げや品質証明の費用および輸送コストの削減といった効果が、期待されている。

 分析機関「アフトスタート」の評価では、ロシアの軽自動車の輸出は、昨年が97000台だったのに対し、今年は15~20万台に増加しうる。

 

保証される支援

 アフトワズの主要株主(株式保有率74,51%)は、アライアンス・ロステック・オートBVであり、同社の株式は、ルノー・日産アライアンスが67,13%を、国営会社「ロステフ」が32,87%を、それぞれ保有している。

 アフトワズの株主らは、すでにアフトワズを支援する用意を表明し、「ロステフ」も、株主らとともにアフトワズの財政健全化に参加する意向を確認した。ルノーは、トリヤッチにある工場の他の株主と追加的キャピタリゼーションに関する協議を開始したと発表した。この協議がまとまると、ルノーは、アフトワズの筆頭株主となる可能性があるが、今のところ、日産が追加的エミッションに参加するかどうかは、不明である。

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