世界反ドーピング機関(WADA)は禁止薬物メルドニウムの許容濃度を、3月1日以前に行われた検査については、検査用サンプル1ミリリットルに対し1マイクログラム以下であるとした。WADAによれば、この濃度は、故意でなく服用したことを証明するという。その結果、メルドニウム服用が見つかったアスリートの多くが、処罰を免れる可能性がある。
ロシア・テニス連盟のタルピシェフ会長によると、マリア・シャラポワも処罰を免れ得るが、国際テニス連盟(ITF)が決定を行うと述べた。「手続きは順調に進んでおり、良い結果が出るだろう。シャラポワはリオ五輪に出場できる希望がある」。タルピシェフ会長はこのようにロシア通信のインタビューで述べた。
ロシアのスピードスケートのパーヴェル・クリジニコフ、エカテリーナ・コンスタンチノワ、ショートトラックのセミョン・エリストラトフも、メルドニウム服用を疑われていたが、同じく処罰されない可能性があると、ロシア・スピードスケート連盟のアレクセイ・クラフツォフ会長がタス通信に伝えた。
Rスポーツ紙の得た情報によれば、女子水泳で4回五輪で優勝しているユリア・エフレモワと、バレーボールのアレクサンドル・マルキンも処罰を免れ得る。彼らのドーピング検査で見つかったメルドニウムの濃度が基準を下回っていたため。さらに、競走のアンドレイ・メンジュリン選手は、Rスポーツ紙に陸上競技の選手達も同様に処罰されない可能性が十分あると 述べた。
これより先、世界15ヶ国の158人のスポーツ選手がメルドニウムの検査で陽性の結果が出ていた。タス通信の得た情報では、少なくとも31人のロシアの選手がこの禁止薬物の服用を疑われている。
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