F1ロシアGPの4つの事実

タス通信
 「F1ロシア・グランプリ」が10月8~11日、ソチで開催される。このイベントや会場の魅力をロシアNOWが特集する。

一年前、ロシアはソチで独自のフォーミュラ1グランプリを初めて開催。ジャーナリストらはF1の“ボスたち”、レーサー、観客からの称賛のコメントを堪能した。5万5000人の観客、快適なパドック、広々としたピットレーン、豪華なメディアセンター、運営力により、デビュー戦は大成功を収めた。2年目の今年、ファンを新しい何かで驚かせることは難しい。それでももう一度あのレースを見る価値はある。

 

オリンピック・パーク、海、山

「ソチ・オートドローム」は、世界唯一の、オリンピック・パークに直接組み込まれているF1サーキット。2014年ソチ冬季五輪の余韻が残る最新式のスポーツ宮殿を、レーサーがレース中に堪能することは無理だろうが、観客は見事な景色を楽しむことができる。ほのかな秋色に包まれる建物や、黒海、近くのコーカサス山脈のパノラマが、レースを盛り上げてくれる。

 

高速のシティ・サーキット

 ソチ・オートドロームのサーキットは世界有数の長さを誇る。有名なドイツ人設計士ヘルマン・ティルケ氏は、オリンピック施設の間の限られた土地に、19のコーナーのある全長5853メートルのサーキットを見事に設置した。街中のサーキットとしてはかなり速く、最初のカーブに追い越しのチャンスが潜んでいる。モナコ・グランプリのような静態はここでは起こらない。

「(ソチのサーキット)には低速コーナーが多すぎると言われることもあるが、よく見てほしい。もっと低速になった可能性もあるのに、結果的には素晴らしいものができた。ソチ・オートドロームはティルケの他の街中のサーキットよりも、構造面ではるかにおもしろい。シンガポール、バレンシアなど、他のすべてを超越している」と、長年ロシアのテレビでフォーミュラ1の解説者を務めてきたアレックス・ポポフ氏は話す。

 

レーシング・タクシー

 世界の大きなスポーツ施設の多くは、1年の大半使われていない。だがソチ・オートドロームの幹部はリスクを取り、あえて固定式を選択した。今のところ、この決定は正しかったと言える。TCRレーシング・シリーズやドラッグ・レーシング以外にも、ロシアの一流パイロットを集めた大規模な航空ショーを受け入れ、国際車いすレースも開催した。

ソチ・オートドロームではイベントのない時、希望者なら誰でも「レーシング・タクシー」に乗ることができる。マツダMX5アオリ、フェラーリF430、またはランボルギーニ・ガヤルド・スーパーレジェーラで、プロのレーサーが5キロ走ってくれる。料金は2000ルーブル(約3620円)。ルーブル安の今、かなりお得だ。旧車好きな人は、オリンピック・パーク内の「ソチ・オートミュージアム」で、ソ連のヴィンテージカーのコレクションを見ることもできる。

 

メルセデスAMGの今年は

 昨年のF1ロシア・グランプリでは、予想通り、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが優勝した。だが今年は混戦になる可能性もある。スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンが表彰台にあがるかもしれない。ウィリアムズのフェリペ・マッサとバルテッリ・ボッタスの走りも激しいだろう。レッドブル・レーシングのダニイル・クヴャトは地の利で勝負に挑んでくる。興奮のレースが待ちうけている。

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