ロシア代表は金メダル9個、銀メダル4個、銅メダル4個を獲得し、国別メダル獲得数で3位になった。1位は中国(金15、銀10、銅10)、2位はアメリカ(金13、銀14、銅6)だった。
上位3位の国には、それぞれの強みがあった。ロシアはシンクロナイズドスイミング(金メダル9個中8個)、中国は飛び込み(金メダル15個中10個)、アメリカは競泳(金メダル13個中8個)。
次回2017年世界水泳の開催国であるハンガリーのビクトル・オルバン首相は、ロシアは「世界水泳の優れた運営」に対してもう一つ金メダルを受け取るべきだ、と述べた。
シンクロママの復活
2年の休養期間を経て復帰した、シンクロナイズドスイミングのナタリヤ・イシチェンコからは、目が離せなかった。2013年11月に息子のセミョン君を出産し、以前よりもスタイルの良い、美しく、優雅な選手になって戻ってきた。今大会では金メダル3個を獲得し、19度目の世界チャンピオンになった。
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日本代表の結果は?
金3 銀1 銅4 合計8
金 3 | 銀 1 | 銅 4 |
競泳女子200mバタフライ 星奈津美 | 競泳女子200m個人メドレー 渡部香生子 | シンクロ デュエット・フリー |
競泳女子200m平泳ぎ 渡部香生子 | シンクロ チーム・テクニカル | |
競泳男子400m個人メドレー 瀬戸大也 | シンクロ チーム・フリー | |
シンクロ フリーコンビネーション |
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「もちろん、復帰は難しかった。けれど100%じゃなくて200%の力を出したところで、簡単なんてことはない。ロシア代表は強豪として、いつも何か新しいもの、おもしろいもの、すごいものを求められており、水準を保っている。私は3種目しかしていないから、1日6時間の練習。でもリオデジャネイロ五輪前にはロシア代表の通常メニューと同じ10~12時間練習するつもり。過去の実績があるからっておまけなんてしてもらえない。五輪は私の主な目標であり、復帰のモチベーション」とイシチェンコ。
イシチェンコへのファンの注目をそらせることができたのは、男女混合デュエットだ。ロシア唯一の男子シンクロ選手アレクサンドル・マリツェフと、世界一有名な男子シンクロ選手であるアメリカ人のビル・メイはライバル争いを行った。当然、ペアの女子選手も、である。この中の誰一人として、カザンから金メダルなしに帰ることはなかった。
「男女混合デュエットが世界水泳の種目になったことに対する反応はさまざま。だけど僕らの演技の後、多くの人の意見が変わったと思う。少なくとも『カザン・アリーナ』の観客にはとても温かく迎えてもらった。ここはサッカー・スタジアムにプールが設置されているんだよね。ファンはすごくたくさんいた。フリールーティンには、あえてストラヴィンスキーのバレエ『火の鳥』を選んだ。このテーマはロシア人にとって近いはずだから。もちろん、ロシアのデュエットの演技もすごく気に入ったよ。マリツェフはすごく才能のある選手。僕ら2人にとって、この世界水泳は人生の特別な瞬間だった」とメイ。
中国とどう競うか
飛び込みで中国勢に勝つことができたのは2種目のみだ。イタリアのタニア・カニョットは女子1メートル板飛び込みで、北朝鮮のキム・ククヒャンは女子10メートル板飛び込みで、それぞれ金メダルを獲得した。飛び込み史に残る活躍だった。だが中国はやはり強く、カザンの飛び込みファンを喜ばせた。
ロシアのイリヤ・ザハロフを抜いて、男子3メートル板飛び込みで金メダルを獲得した中国の何超は、観客に感謝の気持ちを示した。「決勝は熾烈で、とても面白く、刺激的だった。ザハロフの結果を見たけど、それについては考えなかった。応援してくれた観客には感謝している。会場の雰囲気にはとても助けられた」と何超。
競泳強豪国アメリカ
今大会の競泳では12の世界記録が更新された。うち3つの記録保持者で、女子200メートル、400メートル、800メートル、1500メートル自由形および4x200メートルリレーで5個の金メダルを獲得したのは、18歳のアメリカ人ケイティ・レデッキー。
1500メートルで記録を更新した後、マスメディアはレデッキーの言葉に注目。本人は偶然記録を出したというのだ。「すごくリラックスしてたの。泳ぎの終盤に記録に近づいているんだとわかった。観客の反応が聞こえたから。カザンの観客は最高。私のこれまでの記録の中で一番すごいものだった」とレデッキー。
ロシアに小さいながらもプレゼントをしてくれたのは、ユリヤ・エフィモワだ。女子100メートル平泳ぎで、リトアニアの五輪チャンピオンで世界記録保持者のルタ・メイルティテを抜き、競泳唯一の金メダルを獲得した。「うまく泳げた。観客の応援もとても力になる。私の友達は応援のためにボードやTシャツを用意してくれて、すごかった。もったいなくてゆっくり泳ぎたかったぐらい」とエフィモワ。
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