「ロシア人といえばウオッカ」は古い

AFP/East News

AFP/East News

 ロシア人といえばウオッカ! 筆者が外国人と会食したときのこと、相手は私がロシア人なのにウオッカを飲まないのが腑に落ちない様子だった。その顔には明らかに、この人はロシア人ではないのか、それとも、ウオッカを飲むことを知られたくないのか、といった戸惑いの色が現れていた。

 けれども、中流層の拡大は、購入される食品の内訳を大きく変えている。アルコール飲料について、社会学者やマーケティング専門家たちは、市民の生活水準が向上すればビール、ワインなどの低アルコール飲料の割合が増すと指摘している。

 実際、2009年ビールの生産量で、ロシアは中国、アメリカに次いで世界第 位に躍進した。ちなみに日本は第 位だった。

 一人当たりのビール消費量は、2007年には年間 70 リットル。大都市ほどビールの消費量が多く、モスクワとサンクトペテルブルクでは 90 ~100リットルで、ドイツに迫る勢い。

 また、女性のビール消費量が年々増えているのが注目されるが、チェコの143,2リットルにはまだ遠く及ばない。

 経済危機によって、ある者はまた強い酒に戻り、ある者は酒代を倹約するようになるなか、ビールの税収入はこの二年間でぐっと増した。

 一か月前にメドベージェフ大統領は、ビールを度数の高い酒と同類にするいわゆる反アルコール法に署名した。

 健康を損なわず寿命を縮めない飲酒文化が生まれてほしいものだ。

このウェブサイトはクッキーを使用している。詳細は こちらを クリックしてください。

クッキーを受け入れる