Fear of terrorists
Lori / Legion-Media「全ロシア世論研究センター」の調査によると、ロシア人の大多数がここ1ヶ月でテロの被害者になることを恐れるようになり、何とも思わないと答えた人はわずか12%であった(10月は18%だった)。「非常に恐れている」と答えた人の割合は、1ヶ月で19%から31%まで増えた。モスクワ地下鉄でテロがあった2010年でも、これほど高い数字にはならなかった。当時は非常に恐れていた人が29%であった。
全ロシア世論調査センターのヴァレリー・フョードロフ所長は、恐怖が増している理由として、続いている悲惨な事件(エジプト上空でのロシア機の爆破、パリのテロ攻撃、シリアで撃墜された軍用機)や、これらのテロ攻撃の後に国内でできあがった「情報的背景」をあげる。
別の調査会社「オンライン・マーケット・インテリジェンス」は、ロシアのメディアグループ「RBC」の依頼で調査を実施した。参加したのは、ロシア82地域の18歳から54歳までの異なる収入の回答者4198人。ほぼ半数の回答者(47.1%)が、最近のテロが多かれ少なかれ自分の行動に影響を与えたと答えている。中でもモスクワとサンクトペテルブルクでは、この割合が全国と比べて高い。最も不安を感じているのはクリミアの住民であった。
一連のテロ事件の後、34.5%の回答者が人ごみを避けるようにしていることが、調査で明らかになった。コンサート、スポーツ・イベント、劇場へは行かないようにしている。テロによって飛行機の利用を実際に止めた人の割合は、それほど高くはなく、わずか3.8%が予定していた旅行をキャンセルした。人ごみとして回答者が最も警戒しているのはショッピング・モールであった。その代替をオンライン・ショップと考えている。
「かつてないほど多い30%以上の人(が非常に強い恐怖を感じるようになった)とは、恐怖が集合的無意識に深く入り込んでいることを意味する」と、モスクワ国立大学の社会・心理学講座のエレーナ・シェストパル主任。今日、「心理療法の役割を担わなければならない」マスコミに、特別な意義があるという。これを行わないと、社会は予測不能な反応をする可能性がある。
社会は、「政府が通常このような状況において予期するように、規則正しくなるかもしれないし、攻撃的になるかもしれない」と、モスクワ精神分析大学のアレクサンドル・プロトキン教授は話す。「テロ恐怖の急性期は2週間続く。全体的にテロ事件の後の恐怖は人々の中にあと1~2ヶ月残る可能性がある」と、心理学センター「レシェニエ」のエレーナ・ヴィノグラドワ所長は説明した。
*以下の記事を参照
・「RBC」
・「コメルサント」
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