チェチェン:武装集団が建物占拠 銃撃戦で死者

ロイター通信

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武装集団は、交通警察官3人を死亡させ、チェチェンの主都グローズヌイの中心部の複数の建物を占拠し、同市には、反テロ作戦体制が敷かれ、テロリストらは一掃された。特殊作戦は、同共和国のラムザン・カドィロフ大統領自らが指揮した。

 12月4日未明、武装集団は、チェチェン共和国の主都グローズヌイ(モスクワから1500キロ)で交通警察官3人を死亡させた。同共和国のラムザン・カドィロフ大統領によれば、襲撃者たちは警察官の制服を着ていた。

 インターファクス通信によれば、交通警察官らが不審な車を止めようとしたところ車内から発砲され、銃撃戦の結果、3人の交通警察官がその場で死亡した。

 これとは別の説もあり、テレビ局「ドーシチ」が目撃者の話として伝えたところでは、武装集団は、まず3台の車で回教寺院「チェチェンの心」へ乗りつけ、そこで最初の銃撃戦を行い、交通パトロール隊の車を爆破して、3人の警察官を死亡させたという。

 いずれにせよ、その後、武装集団は、プレス・ハウスに身を潜めた。後に、ラムザン・カドィロフ氏は、武装集団のもう一グループは隣の学校に隠れた、と述べた。

 

特殊作戦

 目撃証言によれば、特殊作戦の現場へは、連邦保安局、内務省、非常事態省の隊員や装甲車が向かい、プレス・ハウスは、完全に封鎖されたが、その建物は、内部で発生した火災により激しい損傷を蒙った。

 武装集団を一掃する作戦は、午前7時ごろまで続き、7時半に、自ら特殊作戦を指揮していたカドィロフ氏が、作戦本部に姿を現し、プレス・ハウスで武装集団側の7人が一掃されたと記者団に伝えた。一方、医療関係者がタス通信に伝えたところでは、武装集団側には負傷者もいる。

 特殊作戦終了後、カドィロフ氏は、武装集団が一掃されたことを確認すべく、プレス・ハウスを訪れた。

 12月4日午前10時(モスクワ時間)、国家反テロ委員会は、グローズヌイのプレス・ハウスで封鎖された武装集団はすでに一掃され、現在、学校にいる武装集団を一掃する措置が講じられている、と伝えた。

 ロシア通信が消息筋の話として伝えるところでは、未確認ながら、グローズヌイの第20学校が武装集団に占拠されたが、第20学校のイスラム・ジャブライロフ副校長がラジオ局「ゴヴォリート・モスクワ」に伝えたところでは、襲撃および占拠の際、学校には警備員を含めて誰もいなかった。

 カディロフ大統領の報道官アリヴィ・カリモフ氏は、「ラムザン・アフマートヴィチ(カドィロフ大統領)は、自ら指揮した特殊作戦の後、(ウラジーミル・プーチン)大統領の(連邦議会向けの年次)教書演説を聴きに行くために当地を発った」とロシア通信に語った。

 

計画的犯行

 先に、カドィロフ氏は、武装勢力がロシアの憲法記念日(12月12日)に同地域において同時多発的テロを企てる可能性のあることを記者団に示唆しており、「そうした計画を阻むためにすべての必要な措置が講じられ、警察の警戒のおかげで彼らの狙いを挫くことができた」と語った。

 カドィロフ大統領は、また、「火災により損傷を蒙ったプレス・ハウスの代わりに新しい建物が建設され、古い建物は再建されず、いっそうすばらしく美しいものが建てられる。調査活動が終わりしだい建物の解体に着手するようアブバカル・エデリゲリエフ首相に指令された」と述べた。

 同大統領は、さらに、「グローズヌイでの反テロ作戦の過程で死亡した治安部隊の隊員の遺族には補償金として100万ルーブル(18400ドル)ずつが支給される」と述べた。

 一方、治安当局は、200~300人ものテロリストがグローズヌイに侵入したとの交流サイトに現れた多数の情報を否認しており、治安当局の代表は、インターファクス通信にこう述べている。「侵入したとしてもせいぜい10~11人といったところでしょう。それ以外は、恥知らずで悪質な偽りの情報です。私たちは、何も隠すことはなく、武装集団の人数についても死傷した治安部隊の隊員についても情報をありのままに伝え、オープンに活動しています。事実による裏づけのないさまざまな噂を信用しないでいただきたいです」。