モスクワの景観と広告

アントン・デニソフ / ロシア通信

アントン・デニソフ / ロシア通信

第1回「世界広告サミット」(9日~10日、モスクワ)に集結した30ヶ国の広告業界の専門家が、デジタル技術および広告によって大都市の風景がどれほど変わるのかについて意見を交わした。

 サミットでは、都市の広告の最新技術、その進歩の展望などについて話し合われた。

 モスクワのセルゲイ・ソビャニン市長は開会のあいさつで、「3年前まで横断幕の粗雑な広告がモスクワの上空の視線をさえぎり、歴史的中心部の景観を台無しにしていた」と述べた。モスクワ市は2011年、横断幕のような「粗雑な形式」の広告を禁止。現在は8分の1まで減少し、「適切なレベルの広告」のみ許可されている。

世界の広告市場規模で、ロシアは上位5位に入っている。モスクワはロシアおよび旧ソ連共和国の街の中で第1位。モスクワでの広告の場所の確保は入札方式になっている。主要な広告代理店は16社。うち4社がロシアの会社。

 世界広告サミットの参加者は、街の広告に最新デジタル技術を広く応用すべきだと考えている。ロシア広告代理店協会のアレクセイ・コヴィロフ会長は、ロシアNOWの取材に対し、モスクワ国際フェスティバル「光輪」など、モスクワにはすでにこのような技術の応用実績もあることを説明した。10日から14日まで開催された「光輪」では、光のアーティストや、2Dグラフィックスおよび3Dグラフィックスの専門家が、市内の建築物を使い、マルチメディアや光のインスタレーションをつくりあげた。

都市空間の認識

 ポータルサイト「シティセレブリティ」のコンスタンチン・ガラニン社長は、インターネット技術が大都市の住人や旅行者の都市空間に対する認識を変えると考える。「住民は大都市の街並みや通りを、ネット上のグーグル・マップと現実で見ている。都市空間の物理的認識はデジタル化している。この新しいデジタル的なアイデンティティについては、住民とのコミュニケーションにおいて考慮が必要」

 モスクワ市政府は、市民の声を聞けるようなインタラクティブなプラットフォームを創設している。ロシア・マーケティング・サービス協会のセルゲイ・モイセエンコ副会長は、このようなプラットフォームで人気のあるものとして、gorod.mos.ruを例にあげた。ここでは街に関する情報を得たり、さまざまな問題についての意見や要望を送ったりすることができる。「このような街のインターネット・リソースの人気が高まっていることは、街のイメージを改善する交流のチャンネルが、住民に必要とされていることを示している」とモイセエンコ副会長。