セルゲイ・サヴォスチヤノフ撮影/ロシア新聞
何の改善もなし
バフチサライ市に暮らすクリミア・タタール人のタクシー運転手、イッゼド・エミルサリエフさん(41)はロシアへのクリミア編入に反対した。
ロシアへの編入後はいかなる改善も感じない。むしろ食糧や燃料の価格が3倍に値上がりしたという。
「戦わなければならない時は戦う。アラーの神以外何も恐れていない」
いずれここを去る
イロネさん(19)はウクライナ中部ポルタワ市から心理学を学ぶためにクリミアに移住した。ロシアへのクリミア編入には反対した。
「ウクライナ中部の人間だと、なぜかウクライナの民族主義者だと思われてしまう」
クリミアが編入された後、セバストポリ滞在中に出入国管理局で、どの国民になりたいか決める必要があると言われた。
「市民権付与はロシア人になることを意味している。学校はあと1年半ある。その後はここを去ると思う」
戻れば裏切り扱い
軍人のアレクセイさんとワジムさんはウクライナ市民。セバストポリのウクライナ艦隊司令部で働いてきた。
アレクセイさんの妻はロシア人。子供もここに暮らしている。クリミア問題について語ることを恐れる。
「ウクライナ人だと民族主義者扱いされる。両親が住むウクライナに戻ったら逮捕される。裏切り者だと考えられているから」
右派は嫌だ
同僚のワジムさんは、自分がウクライナ人だと考えている。母方の親戚はウクライナに、父方の親戚はロシアに住んでいる。ウクライナに行くつもりはない。
「『右派』と仕事をするのは嫌だ。妻と6カ月の子供を連れて移住するのも大変だ」
まだウクライナ軍に所属しているが、ロシア軍の制服が支給された。いずれ、再教育を受けてロシア軍に従事することになる。
南東部住人は気の毒
ウラジーミルさん(58)はシンフェロポリ市の住人。「私はクリミア人で、ポチョムキンにルーツがある」と話す。年金生活に入って3年だ。
「住民投票の時、私は航海に出ていた。投票できていたら、ロシアへの編入に賛成した。ウクライナ南東部の住人はかわいそうだ」
誰も助けてくれない
アンナ・マリニナさん(17)とビクトリヤ・マルトィネンコさん(17)は、セバストポリ市の学校の10年生。2人ともロシア系で、ロシア人になれることを喜んでいる。
2人は政治に興味はないが、無関心ではいられなかったという。
「ウクライナの人は自分たちが利用されていることに気づいてない。『右派』も過激主義者も米国が助けてくれると思ってるけど、誰も助けてはくれない」
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