液体の機内持ち込みはご法度

ロシア当局は、乗客による液体の機内への持ち込みを禁止した=ミハイル・モクルシン/ロシア通信撮影

ロシア当局は、乗客による液体の機内への持ち込みを禁止した=ミハイル・モクルシン/ロシア通信撮影

ロシア当局は、乗客による液体の機内への持ち込みを禁止した。この措置は、ロシアのすべての空港で実施される。期間は、今のところ明らかではないが、専門家らは、措置の解除はオリンピック閉幕後になるものとみている。

医薬品の扱いは不明 

 航空分野を監理する国家機関であるロシア連邦航空局は、ロシア全域で液体の機内持ち込みを禁止した。目的は乗客の安全確保。正式には、禁止ではなく、液体は持ち込まずに荷物と一緒に預けるようにとの「強い勧告」である。新たな安全対策は、テロの危険の高まりに起因するものだという。 

 この措置は、飛行中の乗客の生命活動を保障する薬品その他の液体については適用されないが、それらを機内に持ち込むためには、空港の保安係の検査を受ける必要がある。職員がどのように薬品の重要性を判断するのかは、明確にされていない。ポータルサイト「レンタ・ルー」によれば、先にヴヌコヴォ空港の職員は、乗客による薬品の機内持ち込みには医師の証明書が必要であると述べていた。

 

ロシアのすべての空港で実施 

 これまで、液体の持ち込みの禁止については、モスクワのシェレメチエヴォとヴヌコヴォという大きな空港が発表していた。ヴヌコヴォ空港の案内係によれば、この措置は、ソチオリンピックに関連したもので、2014年3月21日まで講じられる。

 ロシア連邦運輸監督局(運輸を監理する国家機関)・社会評議会民間航空委員会議長のオレグ・スミルノフ氏は、こうした決定は正しいとし、乗客は機内で化粧品なしでも済ますことができるとみなしており、こう語る。「この措置は、大きな意義を有しています。私たちは、オリンピックという地球的規模のイベントを目前にしているのです。国家にはまず参加者や来客の安全を第一に考える義務があるので、ロシアのすべての空港にそうした措置が導入されたわけです。乗客の不満ももっともですが、安全を確保する人々の立場も理解しなくてはなりません」

 

年末の連続テロで追加措置が必要に 

 スミルノフ氏は、こうした措置が、2013年末に発生したロシア南部の都市ヴォルゴグラードでの連続テロの後に必要となった点を指摘し、こう語る。

 「私たちは、テロリストたちの目標が一般市民であり、最大限安全に気を配るべきであることを承知しています。なぜ液体が問題になっているのかについては、断言できませんが、おそらく、特務機関には、液体に似せて機内に持ち込むことのできる爆発物があることが分かったのでしょう。この措置は、一時的なものとなり、オリンピックの閉幕まで講じられ、その後は、すべて元の態勢に戻り、もしかすると、全体として保安システムがきちんと機能しているので、より緩やかな態勢になるかもしれません」

 社会団体「安全産業協会」の執行責任者であるアレクサンドル・イワンチェンコ氏は、この禁止措置は「やりすぎ」であるとし、こう述べる。「私は、飛行機をよく利用しているので、ロシアと外国の空港における安全のレベルを比較できるのですが、ロシアのレベルはかなり高いと言えます。ロシア連邦航空局が講じている今回の追加措置は、余儀なくされたものです。なぜなら、今さら何かほかの措置を考え出すことは難しく、すべてがすでに考慮されているからです」

 イワンチェンコ氏は、多くの国が、逆に、液体の機内持ち込み禁止を解除しつつあると指摘したうえで、こう結んだ。「この措置は、むしろ形式的なものでしょう。すでに厳しい安全対策が講じられているので、さらに何か追加するのはかなり困難です」

 新たな禁止措置が導入されるまで、ロシアの空港では、100ミリグラムまでの液体を機内に持ち込むことができ、薬品とベビーフードは禁止の対象から除外されていた。