グリーンピースの活動家4人を保釈へ

グリーンピース活動家アナ・マシエル=AFP/East News撮影

グリーンピース活動家アナ・マシエル=AFP/East News撮影

サンクトペテルブルク市の裁判所が、勾留中の環境保護団体「グリーンピース」の活動家および抗議船「アークティック・サンライズ」の乗員30人のうち、4人を保釈する決定を行った。

 保釈されるのは乗船していたロシア人医師のエカチェリーナ・ザスパ被告、同じくロシア人カメラマンのデニス・シニャコフ被告、グリーンピース・ロシア支部報道担当のアンドレイ・アッラフヴェルドフ被告、ブラジル人のグリーンピース活動家アナ・マシエル被告。1人200万ルーブル(約600万円)の保釈金 が支払われ次第、保釈される。グリーンピースはすでに保釈金を用意している。他の活動家は来年2月まで引き続き勾留される。

 

7人の勾留について審査し4人を保釈 

 サンクトペテルブルク市のカリーニンスキー地区裁判所と沿海地区裁判所は18日、ペチョラ海(バレンツ海北西部)の海上石油掘削基地「プリラズロムヌイ」で活動を行い、立件されているグリーンピースの活動家7人の勾留について審査した。7人とは、前述の4人とオーストラリア人の通信士コリン・ラッセル被告、ニュージーランド人のデービッド・ハウスマン被告、イギリス人ジャーナリストのキーロン・ブライアン被告。勾留期限は11月24日だが、捜査委員会は活動家30人全員の来年2月24日までの勾留延長を求めた。

 ロシア人活動家についてはカリーニンスキー地区裁判所で、外国人活動家については沿海地区裁判所で決定が行われた。

 

審理の様子 

 カリーニンスキー地区裁判所には約50人の記者やカメラマンが集まったが、小さな法廷だったために、数人の報道関係者と被告の親戚しか入ることはできなかった。

 最初に呼ばれたザスパ被告は、警護されて法廷に入ると、そのまま檻(おり)に入れられた。拘束された時は抗議船で医師をしていたが、それまではロシア科学アカデミー・プシチンスキー科学センターの病院に勤務していたと話した。弁護士が200万ルーブルで保釈を認めるよう要求し、保証書を提出すると、取調官は反対したが、検事側はこれを認めた。これによって保釈が決まった。

 その後シニャコフ被告とアッラフヴェルドフ被告についても保釈が決定。沿海地区裁判所はラッセル被告の勾留延長と、マシエル被告の200万ルーブルでの保釈を決定。他の活動家については現在審査中。

 

グリーンピース:「保釈に必要な額を集めた」 

 グリーンピースは19日に保釈に必要な額を集めたと、同団体の弁護士であるミハイル・クレンドリン氏は話した。同団体は他の活動家についても同様の決定が行われることを期待しているため、今後も保釈金集めをするという。

 当初、勾留についての決定は、19日に延期されると考えられていた。これより前に、沿海地区裁判所がハウスマン被告を19日、ブライアン被告を20日に延期していたため。

 グリーンピースの活動家30人は最近、ムルマンスクからサンクトペテルブルクの拘置所に移送されていた。現在、女性は第5拘置所、男性は第1拘置所と第4拘置所にいる。

 

国際海洋法裁判所は1122日に判決 

 グリーンピースの活動家30人は9月18日、北極での石油掘削に抗議するため、ペチョラ海(バレンツ海北西部)の海上石油掘削基地「プリラズロムヌイ」によじ登ろうとして、ロシアFSB国境警備局に拘束された。容疑は最初に海賊、次により軽いフーリガンに変更。グリーンピースはこれを平和的活動だと言っている。

 国際海洋法裁判所は11月22日、抗議船の差し押さえについての決定を行う。オランダ政府が船の返還と活動家の釈放を求めて、同裁判所に提訴したため。

 

*コメルサント紙、ロシア通信、ガゼータ・ルの記事を参照。