鏡が貼られ、大きく「ロシア」と書かれた表示板は、インスタグラムのジオタグで判断する 限り、参加者にもっとも人気の撮影スポットとなっていた =フセヴォロド・プリャ撮影
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国際青年フォーラム「インテル・セリゲル」
トヴェリ州(会場はモスクワの北西約380キロメートル)で7月22日から27日まで開催された、国際青年フォーラム「インテル・セリゲル」には、139ヶ国から800人の若者が集まった。
バベルの塔の建設の代わりに、セリゲル人(と参加者は自分たちのことを呼ぶ)はネットワーキング、学習、自分たちのプロジェクトのアピールなどを行っ た。
「1週間旅をし、空港で宿泊し、スーツケースを紛失しながらも、世界の若者と会うため、そしてロシアを見るために、みんなここにやってくる。多くの若者にとってこれは夢なんだ」とセリヴァノフ氏。
国連の潘基文事務総長も応援
湖の見た目 =フセヴォロド・プリャ撮影
インテル・セリゲルの一環として行われた「国連モデル」、いわゆる”国連ごっこ”の参加者を、国連の潘基文事務総長が応援した。潘事務総長は特別書簡を送り、同志を見つけ、世界の漸進的変化を目指すよう、若者に呼びかけた。「技能に磨きをかけ、他の人に偉業のインスピレーションを与え続けてください」。
また、リーダーの重要性から自分のネットショップの開設方法まで、さまざまな分野の講義やマスター・クラス(教室)を開催した専門家や教授も、インスピレーションを与えた。
アメリカのジョージタウン大学のサム・ポトリチオ教授は、カリスマ、PR、リーダーシップ、自己啓発について講義を行うため、2回目のフォーラム参加を果たした。「このフォーラムの優れた点は、そのエネルギー、インスピレーションを受けた学生、文化の多様性」。
ロシアはポトリチオ教授の第二の故郷となり、大学の仕事以外にも、ロシア政府付属経済アカデミーの特別教育プログラムを主導している。
「明日のリーダーたち」
インテル・セリゲルのキャンプ =フセヴォロド・プリャ撮影
ラトビアから参加したカトリーナさんは、「明日のリーダー」たちと会えることを喜んでいた。インテル・セリゲルの参加者の多くは、国の青年運動や大きな学生協会の指導者で、積極的な活動家である。セリヴァノフ氏はこう説明する。「若き指導者たちがインテル・セリゲルを近い将来の重要な議題にしてくれるよ うに、活動しなければならない」。
多文化を楽しむために、”未来の指導者”たちはちょっとした不便をがまんしなければならない。テントで宿泊し、野外炊事場の食事を食べ、さらに同年代のロシアの若者がつくる不思議なオブジェを理解するよう努めなければならない。
例えば、白熱電球の埋葬を意味する花崗岩の墓標は、ロシアが環境に優しく節電 に優れた電球に移行することをほのめかしている。またベニヤ板でつくられたロシア政府の建物「ホワイト・ハウス」が野原にポツンと立っていたが、これも外国人の若者は何か理解できなかった。ロシアでは一番有名な建物だ。鏡が貼られ、大きく「ロシア」と書かれた表示板は、インスタグラムのジオタグで判断する 限り、参加者にもっとも人気の撮影スポットとなっていた。
「ソ連の大学の機能」
セリヴァノフ氏によると、インテル・セリゲルは現在、世界中から若者が教育を受けようと集まった、ソ連の大学の機能を果たしているのだという。ソ連に来た若者はその後帰国し、政治に参加して、ソ連に友好的になっていた。
「フォーラムの参加者が国に帰って、『ロシアはクール』だったとまわりに話してくれたら嬉しい」。インテル・セリゲルの参加者がソーシャル・ネットワーキングに書いているコメントを見る限り、期待通りに機能しているようだ。
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