2020年エカテリンブルク万博の実現にむけて

=パーヴェル・ルィシージン/ロシア通信撮影

=パーヴェル・ルィシージン/ロシア通信撮影

博覧会国際事務局(BIE)がロシアを訪れ、2020年エカテリンブルク万博の実現可能性を評価した。

 2020年万国博覧会の候補地である、ウラル地方のエカテリンブルク市を3月26日から29日まで視察したBIEは、ロシアのホスピタリティーや若者層の支持を高く評価した。ステーン・クリステンセン代表団長は、エカテリンブルクに十分可能性があると話した。「最初に到着した瞬間から、ロシア人の特徴であるホスピタリティーを感じた。街には高層ビルの中に、歴史ある小さな美しい家がたくさんある」。

 今回が3回目のエカテリンブルク訪問となった、ヴィセンテ・ゴンザレス・ロセルタレスBIE事務局長は、地元の若者について印象を話した。「今よりももっと街を魅力的にするような、斬新な発想に満ちている若者がとても多い」。

 

ロシア初の万博開催を目指し 

 エカテリンブルクは昨年、2020年万博の正式な候補地となった。当地が提案するテーマは「世界の英知: 未来の地球規模化と世界へのその影響」で、2020年5月1日から10月31日まで開催される予定。

 BIEが候補地訪問でどのような印象を受けたかが、万博の開催地となれるか否かを大きく左右する。エカテリンブルク以外でも、モスクワでウラジーミル・プーチン大統領、ドミトリー・メドベージェフ首相、セルゲイ・ラブロフ外相が、BIEの代表団を出迎えた。政府が候補地を強く支持していることも、招致の重要な条件の一つとなっていることは、これまでに何度も伝えられてきた。

 ロシア政府は自国で万博を開催することに、大きな意義を感じている。1851年に第1回ロンドン万博が開催されて以来、ロシアは常に積極的に参加してきたが、自国開催はまだ実現していなかった。2001年には2010年万博の候補地に立候補したが、選ばれたのは上海だった。

 2020年万博には、トルコのイズミル市、タイのアユタヤ市、アラブ首長国連邦のドバイ市、ブラジルのサンパウロ市が立候補している。

 

好立地の会場予定地(180ヘクタール) 

 エヴゲニー・クイヴァシェフ・スヴェルドロフスク州知事は、エカテリンブルクの優位性についてこう話した。「地理的な位置と、気候条件だ。交通の便も良く、ロシアの象徴的な都市であると考えている」。

 クイヴァシェフ知事はこう続ける。「万博のインフラは有益な遺産となる。開催後は金融企業や産業企業の誘致、また事業の展開に活用できるようになる」。

 エカテリンブルクは、ユーラシア大陸の中央部、ヨーロッパとアジアの境い目に位置している。1723年、ウラル山脈の中央部で工場要塞として街が創設された。現在は巨大な工業の中心地、そしてシベリア鉄道の重要な輸送・物流拠点になっている。

 同市の指定建築士であるミハイル・ヴャトキン氏は、候補用地として選ばれたのが、ヴェルフ・イセチ湖沼岸の環境的にきれいな560ヘクタールの土地だと話した。市の中心部から3キロメートル、そして空港から21キロメートルという好立地だ。

 万博会場自体の広さは約180ヘクタールになり、5ヶ所の大きなテーマ・パビリオン、パビリオン「ロシア」、主要国20ヶ国のパビリオンを含む、103ヶ所のパビリオンが設置される予定だという。ほとんどの施設は仮設になる。

 また会場のわきには、万博の参加者や事務局の関係者が滞在する万博シティ、そして来場者やメディアが滞在する万博村もできる計画だ。したがって開催後は住宅、新しいレストラン、ショッピング・モールなどのある、260万平方メートルのモダンな住宅街ができる可能性がある。

 2020年万博組織委員会を率いるアルカディ・ドヴォルコヴィッチ副首相によると、準備費用は総額20億ドル(約1900億円)になるという。

 BIEが視察の報告を行うのは、BIE総会が開催される6月10日から11日、また開催地を発表するのは11月末になる。