除染などで日本と協力可能

アレクサンドル・フェルトマン科学本部長 /  写真提供:「スコルコボ」ファンド

アレクサンドル・フェルトマン科学本部長 / 写真提供:「スコルコボ」ファンド

第2回日本・ロシアフォーラムが2014年9月8~10日、モスクワの国際貿易センターで行われる。「ロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)」と「毎日新聞」の共催。フォーラムの円卓会議の一つは、ガン予防・治療の経験および技術に関する情報の交換をテーマとしており、核医学の活用も含んでいる。会議に参加する予定の、革新的技術特区「スコルコボ」核技術集積のアレクサンドル・フェルトマン科学本部長が、日本とロシアのプロジェクトについて語った。

-核医学のどのような共同プロジェクトに日本側は関心を示すと思いますか。

 研究者は医療目的で重荷電粒子加速器を使うことを、かなり前に習得しました。今日患者の治療は世界において、50種の放射線設備で行われていますが、設備の大部分は陽子線を使用しています。ドイツと日本の専門家はその先を進み、癌の治療のために炭素イオン線を使用しています。これは生命に重要な臓器の近くにある、悪性の黒色腫、癌腫、腫瘍など、困難な形態の癌の治療に有望な方法です。この技術はようやく世界で広がり始めたばかりですが、1994年に研究を始めていた日本は、その活用において世界有数の国と考えられています。

-ロシアにはそのような施設はないのですか。

 ロシアでは今のところ、化学療法や放射線療法などの従来の治療方法が使われています。陽子線治療センターは、モスクワのA.I.アリハノフ理論・実験物理学研究所(ITEF)、ドゥブナの合同核研究所(OIYaI)、ガッチナのB.P.コンスタンチノフ・サンクトペテルブルク核物理学研究所(PIYaF)の付属として3ヶ所あります。ITEFは長年、患者数で世界のトップでした。炭素療法の施設はかなり高額です。

 炭素療法が採用されている場所はありません。日本は腫瘍性疾患防止プログラムの枠組みの中で、そのような施設を4ヶ所創設しており、現在5ヶ所目を建設中です。ロシア政府は極東連邦大学を基盤とした、最新式医療施設の創設案を実現しようとしています。その中の一つとして、炭素療法の施設が加わる可能性のある、核医学・放射線療法センター発展のための日本とロシアのコンソーシアム設立が、検討されています。スコルコボはこの日本とロシアのプロジェクトにおいて、技術の発展を支えながら、重要な役割を果たすことができます。

-ロシアと日本の核物理学者の協力は、他の2つの方向性でも発展していくとお話になっていますね。

 最初の協力は、土壌および水の除染、廃棄物の輸送と保管など、放射能に汚染された物の閉鎖処理と関係しています。

 福島原発事故があったことで、危険廃物利用の問題は日本にとって重要になっています。スコルコボの企業を含めたロシア企業との契約や技術のライセンシングなど、協力関係が強まる可能性はあります。ロシアには特別な水や土壌の除染技術を持つ会社があり、汚染廃棄物用の信頼性の高い”入れ物”をつくっています。

-日本に類似技術はあるのではないでしょうか。

 前述の問題の実践的ソリューションには困難があります。技術面だけではありません。日本人にとって体面を保つことはとても重要なため、国際社会に支援を求めようとしたがらないのです。また、自国の原子力施設で、外国人からサービスを受けることも嫌がります。技術サンプルを購入することを好むのです。原子力技術分野で活動するロシア企業にとっては、汚染地域での除染サービスが大切なのです。スコルコボの入居企業「核コンテナ会社」には、汚染された土壌ときれいな土壌をわけるソリューションがあります。

 原子力・核問題分野の民間企業および国営企業15社以上をまとめているロシア放射能危険物閉鎖協会(AVERO)と、スコルコボは協定を結んでいます。AVEROの代表団は9月末、日本でソリューションを紹介する予定です。相互利益的な合意を目指します。この点で日本・ロシアフォーラムはとても重要になってきます。

-日本とロシアの企業にとって興味深い、3つ目の核分野の協力とは何でしょうか。

 工業です。優先度の高いものはビーム、レーザー、プラズマ技術です。今日危険な工場ではロボットの人気がとても高いですが、ロボットとその手の中にある物との”帯”の人気はさらに高いです。統合ソリューションが求められていますが、こちらにはそのようなソリューションの断片があります。それを世界市場に投入することが重要なのです。

-そのような実績はあるのでしょうか。

 アメリカ、オランダ、ロシアの企業とあります。未来の技術課題を共有する用意のある真剣なパートナーを、日本などで見つけたいです。現在は市場企業の”技術的問題”を積極的に集め、スタートアップや研究団体との会議でそれを提示しています。このような課題のソリューションに取り組み、スタートアップを創設しようとしている人には、投資増大において協力します。市場に必要な物は、企業との相互協力の中で生じてきます。日本との協力にも優れた潜在性があると思います。

 

元記事(露語)