=PhotoXPress撮影
街の治安をロボットが見守り始めている。画像を撮影して当直に転送し、動きに反応する初めての自動監視システムは、モスクワの公園で試験的に採用されていく。
この装置を開発したのは、スコルコボの入居者である「SMPロボティクス」社。アレクセイ・ポルボヤリノフ社長は、試作品「トラル・パトルリ」を9月にも無償でソコリニキ公園に提供するつもりであることを明らかにした。
公共の場所の巡視にロボットをすでに導入しているのは、アメリカと日本。ロシア旅行業協会のユーリー・バルズィキン副会長は、ロボットが公園を巡視することで、外国人旅行客などの来園者がより安心できると考えている。
歩く速さで移動し動体に反応
「暗い色の制服を着てこん棒を持った警備員の代わりに、ロボットを走行させることが可能。ロボットの上部には、監視距離80メートル、視角360度の監 視カメラが設置されている。カメラが人間、自動車、大型犬などの動く物体を捉えると、自動的に焦点を合わせ、監視を始める。操作をする人はWi-Fiを通 じて、ロボットが見る物すべてを見ることができ、警備員を送るか否かの判断を行う」。
ロボットは1日24時間、気温氷点下20度から40度までのほぼ1年中、活動ができる。後輪駆動の四輪で、重さは120キログラム、速さは歩く速さに近 い時速5~7キロメートル。ポルボヤリノフ社長は、このロボットの特徴として、アスファルトだけでなく、草むらや林道でも走行できることをあげている。
冬季も有効
開発者によると、すでにゼレノグラード行政管区で、冬季の走行も含めた試験的導入を実施しており、寒冷条件や堆雪場などでも有効であることを確認済みだという。
ソコリニキ公園のアンドレイ・ラプシン園長は、トラル・パトルリを園内の広場で走らせたいと話した。「このロボットによって安全を確保できるだけでなく、設備の盗難、落書き、不良行為などがないように園内を管理できる」。
この試験走行がうまくいった場合に、定常的に採用するか否かについては、今のところ決まっていない。
このようなロボットはロシアの他の企業も製造している。有限責任会社「ラボラトリヤ・トリョフメルノヴォ・ズレニヤ(立体視実験所)」は、「Rボット NO.1」というロボット警官をつくっており、2007年にペルミの通りで試験走行させている。このロボットは動画撮影、非常事態の報知、救急箱の提供、 また指示棒を使いながら交差点やその他の道路で交通整理を行える。
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