「ソフトパワー」TOP30にロシアも

セルゲイ・ラブロフ外相、ウラジーミル・プーチン大統領、ジョン・ケリー国務長官=

セルゲイ・ラブロフ外相、ウラジーミル・プーチン大統領、ジョン・ケリー国務長官=

ミハイル・クリメンティエフ撮影/タス通信
 イギリス系コンサルティング会社「ポートランド」は、2016年版「ソフトパワー」ランキングを発表。ロシアの世界的な問題解決への関与、文化、世界のメディアでの影響力を高く評価した。

 世界「ソフトパワー」ランキングで、ロシアが初めて上位30位以内に入った。1位アメリカ、2位イギリス、3位ドイツ。日本は7位だった。国力を文化や市民社会の価値観などの非軍事面で評価するこのランキングで、ロシアは27位と決して高くないものの、圏外だった昨年と比べると、大きく上昇した形だ。

 

強みは外交

 国力は、情報技術、文化、事業環境、教育、政府、世界的な問題の解決への国家の関与、また世界中で行われる世論調査の結果など、複数の指標から総合的に評価される。

 指標別ランキングでは、「国家の関与」でロシアは最高の第8位に位置した。評価概要によれば、ロシアはアメリカとともに、シリア情勢の平和的解決で重要な役割を果たしている。

 「世界政治の中のロシア」誌のフョードル・ルキヤノフ編集長によると、ロシアの外交力は、シリア和平協議だけでなく、軍事作戦でも示されたという。「ロシアは協議だけでなく、迅速果断な『地上』の状況変更の能力を示した。おかしなことではあるが、この時、ソフトパワーのツールになったのは国の軍事力」とルキヤノフ編集長。

 

文化も魅力であるが

 ポートランドはロシアの強みとして、国営メディアが世界の幅広い聴観衆に情報を発信している点、危機にもかかわらず、国の経済力を一部維持し続けている点を特にあげている。また、ロシアの豊かな文化にも触れている。「ロシアの文化が世界中から毎年2900万人以上の観光客を惹きつけている。歴史、芸術、文学など、ロシア文化は広く認識され、研究されている」とポートランド。

 ルキヤノフ編集長は、ランキングにおいて、文化ではなく、政治が重要な役割を果たしたと考える。「文化は、むろん、いつでも重要であり、ロシアには強大な文化の宝庫がある。だが短期的な変化、今年と去年のランキングの比較に着目するならば、この番付けは、永遠の価値観というより、特定の政治的行動によって決定づけられている」