OSCEのウクライナ停戦監視ミッション=
AP撮影4月24日、ウクライナのテレビ局へのインタビューで、ポロシェンコ氏は、先に自ら示した外国の停戦監視員に関する提案について説明し、紛争地域へのOSCEの警察ミッションの派遣も考えられると述べた。
ここ数ヶ月、ドンバスでは、これまで見られたような熾烈な戦闘はもはや起きていないものの、砲撃や銃撃が繰り返され、人命が失われており、双方は、その責任は相手側にあると非難し合っている。ポロシェンコ氏の構想によれば、OSCEは、停戦違反者を明らかにし、ミッションのメンバーは、ロシアがそこを経由して親露派を支援しているとウクライナや西側諸国の当局が主張するドンバスのウクライナ・ロシア国境のウクライナの非支配地域および重火器の撤去地域において武装監視所を組織する。
しかし、ミッションの任務は、これに尽きず、OSCEは、政治的調整にも携わる。監視員は、ドンバスにおける「自由で公正な」選挙の実施および「ウクライナのドンバスの新たな代表への権力の移行」を担う。
ポロシェンコ氏は、米国およびノルマンディー四者協議におけるウクライナのパートナーが自身の構想を支持している、と述べた。つまり、ロシアも。
たしかに、4月14日、ウラジーミル・プーチン氏は、「武装する場合を含めたドンバスにおけるOSCEのプレゼンスの強化」を目指すポロシェンコ氏の提案を支持する、と語った。しかし、その後、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、ドンバスにおけるOSCEのプレゼンスについては同組織のメンバーと調整されねばならず、その際には、必ずドネツィク(ドネツク)およびルハーンシク(ルガンスク)の意見を考慮しつつ、この両自称共和国との「直接対話」を行う必要がある、とした。
紛争の当初から親露派の支配地域との直接対話を避けているウクライナ当局にとってそうした条件がまず受け入れられないことは、明らかである。しかし、ウクライナ東部へOSCEの武装監視員を派遣する構想へのロシアとウクライナのアプローチの相違は、これに尽きるわけではない。軍事専門家で「ニェザヴィーシマヤ・ガゼータ(独立新聞)」の論説員であるウラジーミル・ムーヒン氏の考えでは、プーチン氏とポロシェンコ氏はまったく別の話をしている。ロシアの大統領が、頻発化した砲撃を背景に自衛の目的でOSCEの既存の監視員を武装させるよう提案したのに対し、ウクライナの指導者は、(ドネツィク人民共和国およびルハーンシク人民共和国の)権力に取って代わるような大きな(平和)強制部隊の話をしている。
モスクワ・カーネギー・センターの学術評議会員であるアレクセイ・アルバートフ氏は、ポロシェンコ氏は「その措置の性格をはっきり認識しておらず」「極めて曖昧なスキーム」を提案した、と本紙に述べた。同氏の考えでは、ポロシェンコ氏が何を念頭に置いているのか分からない。せいぜい「ならず者を撃退できる」くらいの銃火器で武装したOSCEの監視員なのか、それとも、重火器を備えた何らかの部隊なのか。
同氏の考えでは、地域に必要なのは、国連の委任を受けた本格的な停戦監視活動である。監視員は、しっかり武装されていなければならず、彼らには、装甲車や火砲やヘリコプターが必要である。彼らは、警察ミッションの場合に見られるようにドンバスの全域にではなく、双方を分離するラインに沿って、配置されねばならない。このプランの成功の鍵の一つは、ロシアの軍人が監視員に含まれることである。そうでないと、自称共和国では、他国の代表は信用されないため、監視員は受け入れられない。ロシア・ビヨンドのニュースレター
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