ロシアは韓国の非難を否定

AP通信
 ロシア当局は、北朝鮮のミサイル・プログラムの開発にロシアが協力しているとの韓国の情報部長の声明をジョークとみなした。ソウルからの声明は、北朝鮮が国連決議に違反する形でロケットの打ち上げを実施して同国の声明によれば科学衛星を軌道に乗せたのちに行われた。

 2月7日の北朝鮮による弾道ミサイルの発射後、韓国の情報部は、北朝鮮へミサイル技術を提供しているとしてロシアを非難した。ドミトリー・ロゴージン副首相は、こうした非難をジョークとみなし、ソ連時代のジョークでお馴染みの存在しないラジオ局を引き合いに出してツイッターでこう呟いた。「韓国の情報部の声明は、そのジョーク度において近頃ますます“アルメニア放送”を彷彿させるようになった」。国営企業「ロスコスモス」のイーゴリ・ブレンコフ広報担当も、コメルサント紙へのインタビューで、韓国の情報が事実無根である点を強調した。

 

「挑戦的蔑視」

 ロシアは、ミサイル技術不拡散体制を堅持していると声明し、実施された打ち上げを非難した。ロシア外務省は、国際社会の呼びかけに耳を貸さずにまたしても国際法規を挑戦的に蔑視する姿勢を示したとして北朝鮮を非難した。

 一方、北朝鮮は、実施された打ち上げは自国の宇宙計画の一環であると主張し、科学装置を積んだ衛星「光明星4号」が軌道に達したとしている。アメリカおよび地域内のその主な同盟国である韓国と日本は、それを信じず、実際には北朝鮮によって大陸間弾道ミサイルがテストされたと考えている。

 

制裁が「北朝鮮の崩壊をもたらしてはならない」

 ロシアは、北朝鮮による打ち上げを非難し、他の国連安保理加盟国とともに、北朝鮮に対する新たな制裁を見込んだ決議の作成に着手した。ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は、ロシアは制裁体制の厳格化を支持していると声明する一方、新たな決議の採択が「北朝鮮国内における何らかの人道的崩壊や経済的崩壊をもたらしてはならない」点を指摘した。その際、チュルキン氏は、「一方的な行動にはごく慎重にアプローチするよう」呼びかけ、国連安保理の文書には北朝鮮に対する考えられる軍事行動の示唆すらあってはならない点もとくに強調した。

 そうした声明が主に米国を念頭に置いたものであることは、明らかだが、北朝鮮のテーマをめぐっては「北東アジアにおける某国家の軍事プレゼンスの拡充を図る遠大な地球戦略的プランが存在する」というロシアの外交官の発言も、またしかり。ここで問題となっているのは、まず第一に、アメリカのTHAADミサイル(終末高高度防衛ミサイル)の韓国への配備に関する交渉の開始についての2月7日の米国と韓国の代表の声明である。

 

韓国における米国のMDはロシアにとっての潜在的脅威

 モスクワ・カーネギーセンターでプログラム「非拡散問題」を担当するピョートル・トプィチカノフ氏は、韓国へのアメリカのミサイルシステムの配備は、ごく近いうちに現実となりうる十分予想される事柄である、と考えている。

 同氏は、北朝鮮サイドからの単発的発射の撃退を目的とした複数のTHAADミサイルシステムの配備が、ロシアの防衛ポテンシャルに対する何らかの直接的脅威を及ぼさない、という点を指摘している。

 しかし、同氏は、すでにそのセグメントがアジア太平洋地域にも欧州にも存在する米国のMD(ミサイル防衛)のグローバルなインフラの発展を目指す措置としての韓国へのMDのエレメントの配備が、ロシアを不安にさせずにはおかない、という点を強調しており、グローバルなシステムとしてのアメリカのMDは、将来、ロシアが潜在的な敵に対して自国のミサイルを使用する妨げとなりうる、と考えている。