G20サミットの4つの注目点

AP通信
トルコ・アンタルヤで行われていた主要20ヶ国・地域(G20)首脳会議は、16日に閉幕した。ロシアに関連する興味深いできごとと声明をロシアNOWが4項目抜粋する。

1.     予定されていなかった米露首脳会談

アメリカのオバマ大統領とロシアのプーチン大統領=ロイター通信

 アメリカのバラク・オバマ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の二国間会談は15日、G20サミットの合間に行われた。会談は30分ほど続いた。

 ロシアのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官によると、両首脳はシリア情勢とウクライナ情勢について話し合ったという。特に、シリア情勢に重点が置かれた。両首脳はシリアをめぐる双方の立場を近づけることができたのか、との質問に対し、テロとの闘いにおける両国の戦略的目標は非常に近いが、戦術上の相違は残っている、とウシャコフ大統領補佐官は説明した。

 

2.     9268便墜落の原因調査は最終段階

イタリアのレンツィ首相とプーチン大統領=EPA通信

 G20サミットの場で行われたイタリアのマッテオ・レンツィ首相とプーチン大統領の二国間会談で、プーチン大統領はエジプト東部のシナイ半島でロシア「コガリムアビア航空」のエアバスA321型旅客機(9268便)が墜落した原因の調査状況について、「物件の調査の最終段階に位置している」と述べた。

 ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は16日、墜落原因の調査について、これまでと同様、どの可能性も排除されていない、と説明した。ロシアのオレグ・スィロモロトフ外務次官は同日、原因を示す具体的なデータは今のところないと話した。

 

3.     「トルコ・ストリーム」は政府間合意待ち

「ガスプロム」のアレクセイ・ミレル社長=AP通信

 ロシアの国営天然ガス会社「ガスプロム」のアレクセイ・ミレル社長はアンタルヤで、ロシア産天然ガスを黒海経由でトルコに送る「トルコ・ストリーム」ガスパイプライン・プロジェクトについて、政府間協定が結ばれれば、かなりの短期間で実現可能だと述べた。

 トルコが10%強の割引を求めるなど、ロシア産ガスの価格交渉で折り合いがつかず、ガスプロムによってこのプロジェクトが事実上凍結された、との報道も7月にあったが、当局はこの情報を否定した。ミレル社長の説明によると、トルコ・ストリームの敷設ルートは、すでに調査済みの「サウス・ストリーム」のルートと70%合致しているのだという。

 G20サミットの場で行われたトルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領とプーチン大統領の二国間会談では、トルコ・ストリームについても話し合われたと、ロシアのアレクサンドル・ノヴァク・エネルギー相は説明した。総選挙が行われたばかりのトルコで新内閣が発足し次第、政府間協定の作業が再開されるという。

 

4.     ウクライナとEUの「連合協定」

ドイツのアンゲラ・メルケル首相とプーチン大統領=AFP通信

 G20サミットの場で行われたドイツのアンゲラ・メルケル首相とプーチン大統領の二国間会談では、ウクライナと欧州連合(EU)の「連合協定」の経済部分が来年1月1日に発効することについて、「かなり詳細に」話し合いが行われたと、ペスコフ大統領報道官は説明した。

 「残念ながら、ヨーロッパとの接触でも、ウクライナとの接触でも、成果は出ていない。この協定の発効の影響は、これまでと同様、負のままである。これらの問題を話し合おうとする試みは今のところ、うまくいっていない」とペスコフ大統領報道官。

 ロシアはこれまで何度も、連合協定の経済部分が今の状態のままで発効すると、ロシア経済に大きな打撃を与えると訴えてきた。旧ソ連諸国からなる「CIS自由貿易圏」の加盟国であるウクライナが、EUと自由貿易を始めると、EUの安い免税品がウクライナ経由でロシアに大量に流入するため、国内の産業への打撃になる。

 ドミトリー・メドベージェフ首相は先月30日、経済部分が来年1月に発効した場合、対抗措置としてウクライナからの輸入品に対する保護関税を引きあげると述べた。

 

おまけ

G20では各国の首脳を差し置いて、3匹のネコが話題をさらった。国旗の掲げられているステージの上にひょっこりと1匹目が、続いて残りの2匹が登場する様子が、カメラにおさめられた