世界情勢12/5報道

AP通信

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スイス・バーゼルで開催中のOSCE閣僚会議、ウクライナ東部の問題に関するミンスクの協議再開の可能性、アメリカ下院758号決議などについて報じられている。

 「コメルサント」紙は、スイス・バーゼルで開催中の欧州安全保障協力機構(OSCE)閣僚会議の1日目を総括している。

 加盟国の閣僚らは、ロシアがウクライナ東部の情勢を不安定化させているとして、厳しく非難。ドイツのフランクヴァルター・シュタインマイアー外相、OSCE議長国スイスのディディエ・ブルカルテル大統領(外相兼務)、EUのフェデリカ・モゲリーニ外交安全保障上級代表も、同様の指摘を行った。

 欧州勢の厳しい声明を背景に、アメリカのジョン・ケリー国務長官は意外にも落ち着いていた。アメリカはロシアを孤立させようとはしておらず、ロシアがミンスク停戦合意を履行すれば信頼は回復する、と話し、ジュネーヴの4者協議(ウクライナ、ロシア、EU、アメリカ)の再開にも固執しなかった。

 4月に行われた4者協議の合意が履行されなかったため、ロシアはこのような形式を無意味だと考えている。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、ドネツィクとルハンシクの代表者が参加していない協議を受け入れることはできない、と述べた。

 

 「コメルサント」紙は、OSCE加盟国がウクライナ情勢に関する政治宣言の原案について合意できなかった、と伝えている。

 情勢の原因を話し合った際に意見の大きな相違が生じた、とブルカルテル議長は話した。原案について協議する過程で、加盟国の立場は徐々に近づいたものの、署名に必要な合意にはいたることができなかったという。

 ロシア連邦外務省の関係筋は先に、原案のバランスの悪さを指摘し、懐疑的な見方をしていた。

 

 「独立新聞」は、ベラルーシの首都ミンスクで来週、ウクライナ東部の情勢解決に関する協議が再開される可能性がある、と書いている。

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世界情勢12/1報道

 再開の可能性について伝えたのは、「連絡部会」のウクライナ代表であるレオニード・クチマ元大統領。ルハンシク人民共和国およびドネツィク人民共和国の代表も出席する意向を示した。

 両共和国は、東部の「特別な地位」に関する法律の履行を、ウクライナ政府に求めている。とはいえ、両共和国の代表が独立路線を続け、共和国代表および共和国最高会議議員の選挙を独自に行ったことから、「特別な地位」に関する法律の効力は11月に停止されている。

 ウクライナ政府は東部の選挙結果を承認せず、ペトロ・ポロシェンコ大統領は「特別な地位」に関する法律の廃止の問題を検討するよう、ウクライナ国家安全保障会議(SNBO)に求めた。SNBO側でこの問題についての投票が間に合わなかったことから、この法律は現在、形式的には有効である。そしてその中には、ウクライナからの東部への財政支援の義務が記されている。

 両共和国はこの法律の自分たちの部分を履行しなかったため、ウクライナも自分たちの部分を履行していない。

 12月1日より、両共和国の管理下にある領域では、ウクライナの国家機関の活動が停止し、融資枠が閉鎖され、給与、年金、社会手当の支払いが停止した。

 

 「モスコフスキー・コムソモレツ」紙は、アメリカ下院が圧倒的多数の支持を受けて、758号決議を可決したと伝えている。

 758号決議はウクライナに対するロシアの侵略を非難するもので、すでに「新冷戦の始まり」と呼ばれている。

 決議の主な項目はロシアに向けられており、ウクライナ政府を防衛・偵察手段で支援すること、北大西洋条約機構(NATO)およびその加盟国の側からロシアとの協力を停止すること、「反ロシア制裁連合」への引き入れを目的としてさまざまな国に圧力をかけること、などが定められている。

 決議によると、ロシアにウクライナ関連の政策を変えさせるため、アメリカは自国の同盟国に対し、ロシアの政治家および役人にビザを発給しないこと、その海外の銀行口座を凍結することを強く要求していくという。