世界情勢12/1報道

11月30日、モルドバ共和国の首都キシナウ(キシニョフ)。同国の議会選挙に際し、女性が投票所で自分の投票用紙を読んでいる。=ロイター通信

11月30日、モルドバ共和国の首都キシナウ(キシニョフ)。同国の議会選挙に際し、女性が投票所で自分の投票用紙を読んでいる。=ロイター通信

 「モスコフスキー・コムソモレツ」紙は、こう伝えている。モルドバで議会選挙が行われた。投票用紙には19の政党名が記載されていたが、6%のハードルをクリアするチャンスを有しているのは、ウラジーミル・ヴォローニン元大統領が率いる共産党、自由民主党、民主党、自由党、社会党の5党のみ。ロシアと協力している政党「パトリア(祖国)」にも議席獲得の可能性があったが、スキャンダルで投票4日前に選挙から締め出された。

 モルドバ内務省の資料によれば、「パトリア」は、50万ドルの未申告の外国由来の資金を選挙に利用したが、同党のレナト・ウサトゥイ党首によれば、それは挑発であり、資金は受取人の同意なしに某オフショア会社の口座から振り込まれた。モルドバでは、現政権を批判する「パトリア」と同党が選択した国の発展路線は、親ロシア的なものとみなされている。議会において、同党は、この選挙でロシアが公然と支持した共産党および社会党という左派政党と連立を組もうとしていた。

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 「コメルサント」紙も、モルドバの選挙について伝えている。選挙における同共和国の親西側当局の行動は、国内では選挙の合法性に対する疑念を、西側では選挙の民主性に対する懸念を、呼び起こした。今回の選挙は、公正な投票の主たる保証の一つとみなされていた選挙人の電子登録が支障をきたしたため、同共和国史上最大ともいえるスキャンダルとなり、「パトリア」党のグリゴリイ・ペトレンコ議員はこう語る。「自動システムは、どこの投票所でも投票できる学生ならびに居住登録済み査証のない人や住所不定の人たちの多数の投票を除外しましたが、誰がどこで何回投票したかをチェックすることは、もはや不可能であり、登録作業の不備は、選挙の無効を宣言する理由となりえます」


 「コメルサント」紙は、別の記事でこう伝えている。エジプトの刑事裁判所は、2011年の革命の際にデモ参加者を大量に殺害した罪に問われていたホスニー・ムバラク元大統領を「犯罪構成要素の欠如ゆえに」無罪とした。

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 裁判官らは、過小に提示された価格でイスラエルへガスを輸出したとされる汚職容疑についてもムバラク被告に無罪の判決を下した。ムバラク元大統領は、国家の資産を個人的に流用したかどで3年の禁固刑に服しているため、直ちに出獄することはできないが、死刑となる可能性もあったデモ参加者の大量の殺害という主な容疑が晴れたことは、事実上、元専制君主の完全な政治的復権を意味している。

 リスク・インシュアランス・マネジメント社のアラブ諸国専門家であるテオドル・カラシク氏は、こう語る。「当局は、元独裁者の釈放のための好機を待ちおおせたと言えます。今、世論は、イスラム教過激主義に反対する気運にあり、ムバラク氏を打倒したムスリム同胞団は、非合法化されています。しかも、エジプトの最も近しいパートナー国であるサウジアラビアが、元独裁者の釈放を求めています」。裁判所の決定は、エジプトの首都カイロで独裁体制の復活に対する抗議を呼び起こしたが、専門家らは、この抗議行動は、体制を揺るがすどころか、地下へ潜ったムスリム同胞団の残党を排除するチャンスを新しい当局に与える、とみている。