世界情勢11/6報道

タス通信

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ウクライナ南東部の選挙、アメリカの中間選挙と米露関係などについて報道されている。

 「ガゼータ・ル」は、ロシアがウクライナ南東部のドネツィク人民共和国およびルハンシク人民共和国の選挙を正式に承認しなかったと書いている。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は選挙前に承認することを約束していたが、ロシア外務省が「ウクライナ南東部の意志表明を尊重する」と伝えたことは、あくまでも尊重であって、正式な承認を意味しない。

 ロシアがあいまいな表現にとどめている理由について、専門家の意見はさまざまだ。

 「世界政治の中のロシア」誌編集長のフョードル・ルキヤノフ氏は、選挙の完全な承認が両共和国の法的主体性の承認を意味し、ロシアにはその用意がないと説明する。

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世界情勢11/5報道

 モスクワ国立国際関係大学のヴァレリー・ソロヴェイ教授は、ロシア政府が11月中旬に行われる欧州連合(EU)の制裁に関する会議およびG20の会議の結果を待つことにしたと考える。「経済状況からすれば新たな制裁は避けたいところ」と説明し、この決定を現実的な警戒とした。

 モスクワ国立法科大学国際法講座のカミリ・ベキャシェフ主任教授は、選挙結果を認めることがドネツィク人民共和国およびルハンシク人民共和国の主権を認めることにはならないと強調する。両共和国には今のところ、独自の境界線、独自の民族、国家機関、分権がないため、アブハジアや南オセチアと比べてはいけないという。しかしながら、国際法に準拠する国家が構築されれば、将来的には独立国家として承認されることもあり得る。

 

 「コメルサント」紙は、アメリカの中間選挙で共和党が勝利したことを伝えている。

 アメリカのバラク・オバマ大統領に対抗する共和党の候補は、上下両院で過半数の議席を獲得しただけでなく、主要な州の知事にも当選した。

 この選挙はオバマ大統領の政策に対する不満だけでなく、連邦議会の活動への失望も示している。共和党が優勢になったことで、今後連邦議会とホワイトハウスの関係の緊張が高まる可能性がある。

 アメリカの政治学者リチャード・フロリク氏はこう話す。「最低賃金の引き上げや移民制度改革など、大統領の主要な課題を阻止することを共和党は隠さない」

 もう一つの問題として、外交がある。シリア情勢、イランの核開発、「イスラム国」の戦闘員との戦いなどの問題における、オバマ大統領の優柔不断さに、共和党は業を煮やしている。

 共和党はまた、ロシアへの圧力を強化すべきと考えている。上院議員のグループは、「ウクライナにおけるロシアの侵略への対抗に関する法令」について上下両院で審議することを約束していた。この法案はロシアに対する新たな制裁の発動と、ウクライナへの速やかな軍事技術支援の提供を定めている。

 

 「ノヴァヤ・ガゼータ」紙は、ウクライナ情勢という条件のもと、ロシアとアメリカの関係がかつてないほど困難になっていると書いている。

 今回の中間選挙で勝利したアメリカの共和党は、外交政策において従来から好戦的であるため、ロシアは警戒を強いられる。

 モスクワ国立大学フランクリン・ルーズベルト米研究基金のユーリ・ログリョフ理事は、共和党の勝利が両国の関係の状況を大きく変えることはないと話す。ロシアとアメリカのパートナーシップは困難な時期にあり、両国の最高指導者はそれを悪化させる行動をとることを恐れている。共和党には好戦的な活動家が多く、ロシアに対するより厳しい政策を要求する。

 ロシア科学アカデミー世界史研究所北米研究センターのウラジーミル・ソグリン所長は、ロシアで多くの人がオバマ大統領の支持率低下の原因をロシアを含む他国への厳しい政策と考えている点を指摘する。「だがこれは根本的に間違っている。理由はその逆で、アメリカ国民はオバマ大統領の政策が甘すぎると考えている」。共和党はより強硬な対ロシア路線に固執しそうだ。また、西ヨーロッパ諸国におけるアメリカの影響力が現在強いことから、新たな制裁の発動の可能性もあるという。「たくさん方法はある。銀行の融資の可能性の制限、ハイテクの販売禁止、石油輸出に対する制裁。ロシアは世界経済に深くかかわっているため、失うものはある」とソグリン所長。