世界情勢10/17報道

ロイター通信

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 ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領は、1ヶ月前に同国最高会議が採択した法案「ドネツィク、ルハンシク両州の特定の地区における自治について」に署名した。コメルサント紙が伝えた。同紙の指摘によれば、独立を宣言したドネツィク人民共和国では、「キエフが問題の存在を認めたことになるので、一歩前進」と評価しているものの、同国指導部は、「この新法に従う気はない」と前もって警告しているという。 

 コメルサント紙の説明によると、キエフ政権がこれらの地区に社会的・経済的支援を与えるのは、和平後のことで、3年間でドンバス地方(ウクライナ南東部)の安定を回復する予定だという。また同紙は、最高会議が修正を加えずに法案を一括して採択したことにも触れている。

 法案には、ドンバス地方の特定地域では「ウクライナの法律は、この法律が規定する特殊な状況を考慮して、施行される」と記されている。

 

 ウクライナ最高会議選挙を前に独立新聞は、各政党の勢力について報じている。1ヶ月前の世論調査によると、議席を獲得できそうなのは3~5政党に過ぎなかったが、今では6政党にまで増えているという。

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世界情勢10/16報道

 独立新聞は、最近の世論調査を踏まえて、アナトリー・グリツェンコ元国防相が率いる「市民の立場(Civil Position)」が脱落し、これに代わって、ユーリ・ボイコ・元エネルギー問題担当副首相率いる「野党ブロック」が台頭したと記している。

 なお、この世論調査では、1位、2位は相変わらず、ポロシェンコ大統領の「ペトロ・ポロシェンコ・ブロック」、オレグ・リャシコの「ウクライナ急進党」の順だが、ユリア・ティモシェンコ元首相の「全ウクライナ連合“祖国”」は、選挙まぎわになって3位の座を、アルセニー・ヤツェニュク首相とアレクサンドル・トゥルチノフ最高会議議長の「人民戦線党」に譲って、5位に滑り落ちた。

 独立新聞の報道によると、専門家らは、新政権に対する社会の不満が高まっているため、野党はさらに得票を伸ばす可能性さえあるとみている。

 「格付け」センター所長のアレクセイ・アンティポヴィチ氏が同紙に説明したところでは、アクチュアルな問題を解決できそうな政党への共感が増しており、そうした政党のなかに「人民戦線党」と「野党ブロック」も含まれるという。これらの新たに台頭した野党は、最高会議の席から、市民の期待に調子を合わせ、雇用の創出、年金改革の撤廃、給与、年金など生活条件の向上、ドンバス地方との対話などを約束している。

 独立新聞はまた、「野党ブロック」を“モスクワの手先”とみなし、第五列呼ばわりするものが多い一方で、この政党の議席獲得が肯定的なシグナルになると考える者もいると指摘。「真の野党の側からのコントロールがなければ、政権は、1年前に蜂起を引き起こした旧政権と似たり寄ったりになりかねない」。独立新聞はこう結んでいる。

 

 

 エクスペルト誌は、ミラノ・サミット前に、キエフ政権が“かけ金をつり上げる”ことに決めたと書いている。

 同誌によれば、最近、「ガス交渉でウクライナは、明らかに手詰まりになっていた」。というのも、ガス供給再開をめぐる交渉で、EU(欧州連合)は事実上ロシア側を支持したから。

 そこで、ヤツェニュク首相は、新たに圧力をかける方法を考えついた。ロシア産ガスの安全かつ遅滞なきEUへの供給は保障できないと言い、ロシアに対しては、ガス契約の見直しを要求し、ガス・トランジットの新協定は、ウクライナではなく欧州のパートナーと結ぶように求めたのだ。

 プーチン大統領は、そうした行動がどんな結果を招くか、端的にこう言い表した。「もしウクライナが、我々のガスをパイプラインから不当に抜き取ろうとするなら、その分供給量を減らすことになるだろう」。エクスペルト誌は大統領の言葉をこう伝えている。

 もっとも、同誌が指摘するように、ウクライナ経由のEU向けガス供給が完全にストップしたとしても、EU域内で手持ちのガスを配分することで冬は乗り切れる。だがウクライナが、ロシアに圧力をかけるために、EUの利益をあからさまに犠牲に供したことは、ウクライナが、ロシアのみならずEUにとっても、予測不能なパートナーになりつつあることを示している。こうエクスペルト誌は結んでいる。