世界情勢10/16報道

ロイター通信

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ウクライナとロシアのガス問題、ウクライナ社会で高まる不満、イスラム国のイラク侵攻、プーチン大統領のセルビア訪問などについて報道されている。プーチン大統領は16日、セルビア入りした。

 「独立新聞」は、ウクライナ東部の今後の政治的正常化が、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領とウラジーミル・プーチン大統領のガス問題に関する合意の可否次第と伝えている。

 ロシアはウクライナのガス料金の滞納を帳消しにしていないが、ストックホルム商業会議所仲裁裁判所が判断を下すまでは問題を保留する構えだ。審理が長引く可能性もあるため、冬期の危機を回避可能な中間決定を行うことも合意している。

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世界情勢10/15報道

 ウクライナの専門家は、完済するほどの資金がウクライナ政府にはないと考える。経済学者のオレクサンドル・オフリメンコ氏によると、国際通貨基金(IMF)から受けた新たな融資の最初の2枠は、古い債務返済にあてられ、残りの資金はヨーロッパからのガス輸入の前払金などに使われたという。

 ガス問題が解決すれば、ウクライナ新政府との初の合意になる。また、ウクライナ東部停戦のシグナルにもなる。

 ただし、ウクライナの専門家は、ガス問題に関するウクライナのアルセニー・ヤツェニュク首相の考えによって、合意に問題が生じる可能性も指摘している。

 

 「モスコフスキー・コムソモレツ」紙は、政治学者が指摘する、ウクライナ社会での不満の高まりについて書いている。

 キエフの独立広場が勝利し、欧州連合(EU)の翼下での幸福な生活が待っていると思われたが、それは幻想のままとなっている。戦利品は経済の混乱、クリミアの喪失、不透明な未来。

 ウクライナ社会では「覚醒プロセス」が始まっていると、専門家は考える。最初はロシア憎しで団結できていたが、日増しにそれも難しくなってきている。ロシア通信・ウクライナのアナリストは、春にも「独立広場3」に発展する可能性があると考える。

 職務期間終了後の動員解除を求めている、ウクライナの国家親衛隊の臨時兵士の間では、不満が高まっている。政治学者のユリヤ・ティシチェンコ氏は、独立広場2の後、再び失望の道を歩んでいることで、状況が困難になっていると考える。

 「社会発展センター」のイーゴリ・ハルチェンコ所長によると、現在のウクライナの高官は新たな反政府運動に対処できないため、「独立広場3を極めて恐れている」という。「国を劇的に変化させるのに、ウクライナ政府には最大6ヶ月の猶予しかない。変化がなければ春にもいつもの臨時選挙の準備をしなければならなくなる」とハルチェンコ所長。

 

 「コメルサント」紙は、「イスラム国」がトルコとの国境近くにあるシリアのクルド人居住地域のコバニ町への侵攻を続けながら、イラクへの決定的な攻撃を展開していると伝えている。

 イスラム国の戦闘員は、戦略的に重要なイラクのアンバル州への攻勢を強めている。アンバル州はバクダッドとシリアの制圧地域の間にある緩衝地帯。戦闘員はここを制圧すると、バグダッドまでの道を切り開くことができる。残るは25キロメートル。

 アンバル州の軍事的主導権は完全にイスラム国に移った。動員解除されたイラクの治安部隊の下部組織は、もはや強力な応戦はできない。

 アンバル州議会のファレフ・アルイサウィ副議長によると、イラク軍とイスラム国の戦闘で急展開が起こらない限り、今週末にもアンバル州は完全に制圧される可能性があるという。アンバル州はアメリカの地上戦に唯一の望みをかけているが、アメリカおよびその同盟国は、地上戦の可能性を否定している。

 このような状況の中、バグダッド防衛の準備が進められている。

 

 「エクスペルト」誌は、プーチン大統領がセルビア訪問に先立ち、当地のマスメディアのインタビューに応じたことを伝えている。

 ロシアのパートナーとしてのセルビアの重要性は近年、急速に増している。その理由には、同国による「サウス・ストリーム」プロジェクト(ロシア産天然ガスを黒海経由でヨーロッパに送るガスパイプライン)支援もある。

 プーチン大統領はインタビューの中で、ロシアが信頼できるエネルギー供給国であること、ガスの安全な供給を維持するためにできる限りの努力を払うことを伝えた。今冬ガス供給に中断が発生した場合、EUの指導者に非があると指摘。ヨーロッパ向けの輸送ガスの供給図からウクライナを最終的に除外することを、EUはさまざまな形で妨害している。

 「サウス・ストリーム」はヨーロッパのエネルギー安全に大きく寄与する。「これによってロシア、ヨーロッパの消費国の双方にメリットがある」とプーチン大統領。