世界情勢10/15報道

独ソ戦に際し反ソ・反独のパルチザン闘争を行ったウクライナ蜂起軍(UPA)の結成72周年を記念し、キエフで、極右「右派セクター」が行進「イドゥ・ナ・ヴイ(これからはお前を敵として戦いに赴くという意味)」を行う。=アレクサンドル・マクシメンコ/ロシア通信

独ソ戦に際し反ソ・反独のパルチザン闘争を行ったウクライナ蜂起軍(UPA)の結成72周年を記念し、キエフで、極右「右派セクター」が行進「イドゥ・ナ・ヴイ(これからはお前を敵として戦いに赴くという意味)」を行う。=アレクサンドル・マクシメンコ/ロシア通信

パリで行われたアメリカとロシアの外相会談、ウクライナの首都キエフのデモなどについて報道されている。

「コメルサント」紙は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相とアメリカのジョン・ケリー国務長官が14日、フランスの首都パリで会談したことを伝えている。

 この会談を希望したのはアメリカ側。議題は、アメリカがイスラム過激派組織「イスラム国」の戦闘員を標的にここ数週間空爆を続けているイラクおよびシリア、またミンスク停戦合意の後のウクライナ。

 バラク・オバマ政権は11月の中間選挙までに、外交で一定の成果を出す必要がある。これも今回の外相会談実施の理由である。

 ロシアは会談前、アメリカ代表団がウクライナ南東部の義勇軍に圧力をかけるようロシア代表団に迫ってくることを予期していた。

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世界情勢10/13報道

 ラブロフ外相にとっては、アメリカが対ロシア制裁の縮小をいつ始めるのか、ケリー国務長官に聞ける機会にもなったはずだ。アメリカが制裁を発動したのは、ウクライナ南東部の情勢にロシアの破壊的な影響がおよんでいることが原因とのことであるが、ミンスク合意前に比べると、情勢は非常に落ち着いている。しかしながら、ラブロフ外相はパリで、対ロシア制裁の緩和を懇願したり、アメリカと欧州連合(EU)の”こじつけ的”な要求に従ったりする意向はないことを明確に示した。

 

 

 「コメルサント」紙は、米露外相会談で議題となったウクライナ問題について伝えている。

 ウクライナ問題で意見の相違はあるものの、ラブロフ外相とケリー国務長官は、ミンスク合意の実現支持を確認しあった。

 ケリー国務長官は初めて公に、ウクライナの国境からロシアが自国軍を撤退させたことを認めた。ただし、「アメリカ、ウクライナ政府、すべての国際社会」は、ウクライナ東部の自決に関する住民投票の結果を認めず、26日のウクライナ最高会議の総選挙を唯一の合法的投票と考えている。

 ラブロフ外相は、ケリー国務長官や他のアメリカ政府の関係者が、ウクライナ情勢の「紛争当事者」ではないことを強調。「ウクライナ情勢の解決は、紛争当事者の直接対話を通じてのみ可能」と述べた。

 

 「独立新聞」は、キエフのデモの様子を伝えている。

 キエフは今週、緊張した状態にある。13日夜、ウクライナ国家親衛隊の兵士は、大統領府の建物周辺で抗議活動を実施。14日朝には過激派組織のメンバーが活動を引き継ぎ、ウクライナ最高会議付近の広場でタイヤを燃やした。

 最高会議周辺では14日、これ以外にも複数のデモが行われていた。プラカードを読む限り、南東部の難民が必要としているものすべてを保障するよう要求していたり、南東部での反テロ作戦を継続するよう要求していたり、政府浄化に関するスローガンをかかげ、ヤヌコビッチ政権時代の政治家を”ゴミ箱に捨てよ”と訴えていたりと、主張はさまざまだ。

 もっとも人数の多いデモは、民族主義政党「自由党」が組織したもので、第二次世界大戦でウクライナの自由と独立のために戦ったウクライナ蜂起軍の兵士を英雄として認めるよう、最高会議に求めていた。オレクサンドル・トゥルチノフ最高会議議長は朝の会議で、ウクライナ蜂起軍の兵士に関する法案を議事日程に含める問題を7度投票にかけようとしたが、うまくいかなかった。

 多くの議員は、建物の外で起こっていることを見て、地下通路経由で避難した。14日は騒乱と逮捕で幕を閉じた。

 ウクライナ政府は、この騒乱の責任が、ロシアの特殊機関にある可能性を指摘した。