世界情勢10/3報道

ロイター通信

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EUによる新たな対ロシア制裁の可能性、ロシアとドイツの関係、香港の「雨傘革命」などについて報道されている。

「コメルサント」紙は、ロシアに対する新たな経済制裁の可能性について伝えている。

 ウクライナ東部の義勇軍がドネツィクの空港あるいはマリウポリを占拠した場合に、欧州連合(EU)が制裁を発動する可能性がある。

 EUの関係筋は追加制裁について「空論」としながらも、可能性を排除していない。新たな制裁はロシアを完全に失望させる。EUがここ数週間、制裁の緩和に近づきつつあったように見えたため。

 「制裁の一部解除の遅れは、何よりも制裁維持に関心を持っているアメリカの立場が影響している。これがドイツの厳しい立場の主な理由の一つである。ドイツとアメリカは重要な戦略的パートナーであるため」とロシア科学アカデミー欧州研究所ドイツ・センターのヴラジスラフ・ベロフ所長は話す。ベロフ所長は、石油分野に新たな制裁は科されないと考える。

 ドネツィク人民共和国の幹部は、ウクライナ軍の陣地への攻撃計画を発表しただけでなく、連絡部会(ロシア、欧州安全保障協力機構、ウクライナ、義勇軍)による今後の協議実施の妥当性にも疑問を示した。「ミンスク」は効果を示した唯一の協議である。

 

 「独立新聞」は、ロシアとドイツの関係における重要事項は依然としてウクライナ情勢であることを伝えている。

 両国の協力関係は経済制裁だけでなく、ヨーロッパの不健全な雰囲気によって悪化している。ドイツのアンゲラ・メルケル首相は2日、ウラジーミル・プーチン大統領に電話をかけ、会談を行った。この中で、両者はミンスク合意の遵守の重要性を確認した。

 ドイツ社会は両国の対話をウクライナ問題の解決、またロシアとの関係、ヨーロッパ情勢の正常化の手段として重視している。

 ドイツ北部のロストック市で最近、フォーラム「ロシアの日」が開催され、ゲアハルト・シュレーダー元ドイツ首相がミンスク合意の履行への希望を表明。ヨーロッパ全土の平安、安定は、ロシアとの協力関係に直接的に依存しており、相互制裁は双方に損害を与えるだけだと話した。また、ヨーロッパ安全保障の新たな概念についての協議に戻る必要性を主張し、世界の利益、ヨーロッパ大陸の安定および福利において、ウクライナだけでなく、ロシアとの協定について考えて行くことを支持した。

 

 「ノヴァヤ・ガゼータ」紙は、「『雨傘革命』が北京に挑んでいる」との見出しで、香港のデモについて書いている。

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緊迫する香港情勢

 中国政府はインターネットの管理、キーワード設定による交流サイト(SNS)上の”危険”な議論の阻止の腕前で有名だが、中国版ツイッターでは数日間、香港の若者の発言内容がかなり自由に出回っていた。政府は水曜日にようやく、「雨傘革命」を危険キーワードに設定し、阻止を始めた。

 今回のデモの中核となっているのは、大学生や、イギリス統治時代についてあまり知らない中学生、高校生。香港の若者を”正しく教育”することができなかったということであるため、中国政府にとってこれは極めて不快である。政府による最初のデモ隊排除の試みがあった後、参加者の人数は急増し、現在は大人も大勢いる。参加者は規律を守り、平和的である。デモの指導者は、政府に新たな攻撃の口実を与えてはいけないと、何度も説明している。

 中国政府は1989年の天安門事件以来の不敵な挑戦を受けていると感じている。だが時代は変わった。同様の虐殺を繰り返す決断を、世界第2位の経済大国の政府は容易に下せない。とはいえデモの参加者に譲歩すれば新疆ウイグル自治区やチベットにも影響をおよぼしかねないし、弱さを見せれば習近平国家主席自身がダメージを受けかねない。習主席の敵は香港での誤算を喜んで利用し、弱体化させようとするだろう。

 中国政府は今のところ、力による制圧をせずに、香港市民がデモの波で疲弊することに期待している。また、中国政府が選挙候補者を自由に選択できる自由選挙を香港に許可するような事態が決して起こらないことは、現時点で明白である。