ウクライナとの大きな交渉における小さな前進

ロイター通信撮影

ロイター通信撮影

27日(火曜日)の晩、ミンスクでのプーチン・ポロシェンコ会談の最初の成果が明らかとなった。会談では、ウクライナ国内の紛争解決の面での進展は見られなかったものの、一定の成果は達せられた。

 ロシアの専門家らの考えでは、会談は、かなり期待はずれに終わった。専門家らは、関税同盟・ウクライナ・EU間の今後の経済協力の問題は依然として懸案のままであるものの、ロシアとウクライナが国境警備担当省庁の協力の問題において前進し、これによって両国関係における緊張が緩和されうる、といった点を指摘している。

 

ユーリー・ニスネーヴィチ、研究総合大学・経済高等学院・応用政治学講座・教授 

 プーチン・ポロシェンコ会談の前に存在していたあらゆる期待は、あたかも神話のように雲散霧消しました。首脳会談は大した成果を何ももたらさなかったので、相互関係における実際的な前進は何も起こらないことが明らかとなりました。仄見えた唯一のニュアンスは、もっぱら経済的な観点からウクライナのEU加盟をとらえるロシアの姿勢です。

 また、ウクライナ国内の政治的危機解決の問題においても、前進は見られませんでした。会談では、ロシアとウクライナの国境警備担当省庁レヴェルのコンタクトグループの創設について話し合われましたが、これは、もちろん、停戦を可能ならしめる原因ではなく、接点を見いだそうとする試行です。通常、どんな会談も、鋭い意見の対立点や歩み寄りが可能な点を探ろうとするものですが、現状では、それらがまったく見てとれません。まず第一に、捕虜の交換といったことが考えられますが、私たちは、すべての捕虜を交換する案があることを承知しており、それは可能だと考えています。

 

ヴィクトル・ムラホフスキー、軍事専門家、分析雑誌「アルセナール」編集長 

 ミンスク会議の結果、ロシアとウクライナは、ウクライナの東部地域における紛争の解決という文脈における両国の国境警備担当省庁および参謀本部の間の協議の実施について合意しました。しかし、それが何をもたらすかは、予断を許しません。これまで、ウクライナは、ロシアの介入の直接的な証拠を提示することなく、一方的に、ロシアは南東部の民兵らに武器を供与していると声明してきました。

 ロシアは紛争の当事者であるという固定観念が存在しており、西側ではそれが一般に受け容れられており、ロシアでも一連の専門家がそうみなしています。しかし、ロシアは、ミンスクでプーチン大統領が記者団を前に改めて強調したように、民兵らに武器を供与してはおらず、ウクライナ紛争に関与してはいません。大統領は、私たちは和平交渉実施の条件を提示することができない、それはウクライナおよび人民共和国の当局の内政であり、私たちは和平プロセスの開始を促すことができるにすぎない、と明言しました。

 また、会議では、ウクライナ・EU間の自由貿易ゾーン創設の経済的結果の問題に関する専門家レヴェルの会議およびエネルギー問題に関する協議の実施について合意が達せられました。

 

ヤーコフ・ミールキン、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所・国際資本市場課長(ロシアのメディア「エクスペルト・オンライン」への寄稿) 

 EUとの連合に関する最近の協定の調印後のウクライナと関税同盟の協議は、とうにその機が熟していました。晩かれ早かれ合意が必要となることは、誰にも明らかです。私たちは、歴史的および経済的につながりの深い隣国同士であり、ウクライナは、私たちにとって中継輸送の国であり、それゆえ、相互の経済的利益を守るために必要なメカニズムを探し求めなくてはならないのです。

 たしかに、欧州から商品が流入するリスクはありますが、私たちはそうしたリスクを克服する術を学びました。たとえば、スイスは、中国が同様の協定を結んでいるASEAN(東南アジア諸国連合)やチリやペルーその他の国から免税品が中国経由でスイスへ流入しないよう、2013年7月に中国と自由貿易ゾーンに関する協定を結びました。免税貿易に関する協定の対象となるのは、当該国で100%「抽出され」生産された商品もしくは「本質的なトランスフォーメーション」を施された商品のみです。協定には、「完全に抽出され生産された」とか「本質的なトランスフォーメーション」といったすべて可能なケースについて、詳述されています。同様の協定が関税同盟・ウクライナ・EU間にお目見えすることも、十分に考えられます。