ウクライナ情勢7/15報道

ロイター通信

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「コメルサント」紙はこう伝えている。ウクライナ当局は、首都キエフ中心部の抗議行動の拠点であるマイダンの撤去を準備しており、ウクライナの新指導部は、事実上、自分たちを政権の座に導いたマイダンへの攻勢に転じた。

 アルセン・アヴァコフ内相は、「真の革命家や愛国者たちは、国の東部で戦っており、訳の分からぬ目的で首都の中心を占拠してはいない」と声明している。

 ウクライナ国内では、この問題に関する意見が分かれており、軍・治安当局は、犯罪の温床であるマイダンを撤去するよう主張し、ヴィタリー・クリチコ市長その他一連の政治家は、抗議行動参加者らの自主的な退散を促している。

 マイダン側は、「民衆ヴェチェ(集会)」を開いて軍・治安当局の威嚇に対抗し、発言者らは、あらゆる撤去の試みは徒労に終わる、と警告した。抗議参加者らは、軍・治安当局みずから発砲を伴う挑発を行っている、とみており、キエフの政治学者ヴィクトル・ネボジェンコ氏は、「いかなる場合にもマイダンを撤去してはならない。それは、まさにマイダンのおかげで勝利をものにした新政権の大きな過ちとなる」と述べている。

 

「モスコフスキイ・コムソモレツ」紙は、こう伝えている。ウクライナ領内からの砲撃により男性一人が死亡し女性一人が負傷したロシア領ドネツク市郊外での惨事の後、ロシア国内では、ウクライナへの報復攻撃を行うべきか否かという議論が熱を帯びている。

 月曜日、一連のメディアは、ロシア指導部は「ピンポイント報復攻撃」をウクライナ領へ加える可能性を検討している、と報じたが、その後、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、その報道を否定し、「ロシアが攻撃の可能性を検討しているとの報道は、ナンセンスであり、事実に合致しない」と述べた。

 しかし、ロシア側のいかなる政治的声明も、戦闘員への歯止めとなっておらず、雑誌「アルセナル」編集長で退役大佐のヴィクトル・ムラホフスキー氏は、こう語る。「手ぬるい措置では、彼らに効き目はなく、報復措置が講じられなければ、状況は悪化するばかりであり、今後も国境付近における戦闘が続くので、砲撃には、速やかに厳しく対処すべきである」。

 

「独立新聞」は、こう伝えている。ウクライナ当局は、ウクライナ軍はロシア領への砲撃に関与していないとし、ロストフ州における惨事の調査に協力する用意を表明した。

 また、ウクライナ当局は、ロシアが自国領内からウクライナへの武器の供給や義勇兵の移動を阻むために国境を閉鎖するようロシアに働きかけることを欧州に求めており、ペトロ・ポロシェンコ大統領は、ウクライナ軍への攻撃に使用されている武器がロシアから国境を越えてウクライナへ不法に流入している揺るがぬ証拠を欧州の首脳らに提示しようとしていた。

 

「ガゼータ・ルー」紙は、こう伝えている。欧州は、新たな対露制裁の準備を整えたが、具体的な方法については、今も意見が分かれている。制裁措置の導入になかなか踏み切れない背景には、対露制裁に対する欧州の一部の国の抵抗がある。

 制裁の導入を阻んでいるのはイタリアであると見る向きもあるが、イタリアは、これを否定し、EU各国との足並みは揃っている、と主張している

 

「イズヴェスチヤ」紙は、こう伝えている。ウクライナ南東部では、ウクライナ当局の犯罪に関する情報が集められている。ノヴォロシア人民戦線の共同議長でウクライナ当局犯罪調査委員会の委員長であるコンスタンチン・ドルゴフ氏は、「ブラックリスト」用の情報収集の開始について声明した。その「ブラックリスト」とは、犯罪的な命令を発しているウクライナ当局の要人および彼らの命令を遂行している人物に関するファイルであり、情報収集の目的は、後に国際裁判所へ動かぬ証拠を提示するのに十分な資料を集めることだという。