ウクライナ南東部での軍による激しい作戦が止まなければ、義勇軍はいかなる対話のテーブルにもつかないだろう。=タス通信
衣の下から鎧: ポロシェンコ大統領(イズベスチャ紙)
「イズベスチャ」紙は、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領が、ドネツィク人民共和国とルハンシク人民共和国の中心都市包囲を定めた、特殊作戦計画を承認したと伝えている。
ポロシェンコ大統領は平和的な正常化への用意があることを表明し、ロシアと欧米はウクライナ軍に攻撃を止めるよう継続的に要請。だがこれを背景に軍事作戦が練られている。国際的な人道原則のみならず、最近のベルリン会談を含む、ウクライナ政府が国際舞台で行った約束に根本から矛盾する。ウクライナ南東部での軍による激しい作戦が止まなければ、義勇軍はいかなる対話のテーブルにもつかないだろう。
今はウクライナ政府が言葉ではなく、実際に作戦を停止せざるを得なくなるような情勢解決の道筋を探るために、ロシア、ウクライナ、その他の国の代表が会合を開く必要がある。
*イズベスチャ紙記事全文
ルキヤネンコ・ドネツィク市長:「90万市民は逃げ場がない…」(独立新聞)
「独立新聞」は、ポロシェンコ大統領が反テロ、警察、あるいは総軍事作戦の実施を選定しながら、ウクライナ東部の戦術を変えている、と伝えている。
ポロシェンコ大統領は新たな秘密のウクライナ軍事行動計画を承認。義勇軍に決定的な攻撃を加える準備をしている可能性がある。
ウクライナ軍の活発かつ組織化された行動によって、1ヶ月以内に軍事作戦を完了できる可能性がある。だが政治的な対話が同時に始められない限り、問題の解決にはならない。美しい約束を実現するのは困難である。継続的な銃撃と爆撃によって、住民は安全に反テロ作戦区域から逃げることができない。ドネツィク市のアレクサンドル・ルキヤネンコ市長によると、現在市内には90万人の市民がおり、全員を避難させるのは不可能で、行き先もないという。
平和的に対話し、情勢打開の譲歩案を見つけられるということを、ウクライナ政府は信じていない。ウクライナ南東部の人民共和国の独立を認めたり、連邦化案を受け入れたりするつもりがないからだ。
双方が譲歩を望まない状況下で、停戦と対話開始はより強く叫ばれている。ドイツとフランスが積極的にロシアの立場を支持するようになったと、キエフでは言われている。
民兵側が戒厳令布告へ(ロシースカヤ・ガゼータ)
「ロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)」は、ドネツィク人民共和国の幹部が、ウクライナ軍下部組織の配置された場所に隣接するウクライナ南東部の3地域を、戒厳状態にすると伝えている。
市民を悩ませないように、戒厳状態をドネツィク市全体に広げないという。義勇軍が管理している地域には、指令部も創設される。
これを発表したのは、ドネツィク人民共和国のイーゴリ・ストレルコフ国防相。義勇軍としては、自分たちの土地を政治ゲームの対象や各勢力の様々な企みの源にされたり、外部勢力の支配を公然と受けている人々から、その意思を押し付けられたりするのは御免だという。「これに対抗するために戦ってきたし、これからも戦う」とストレルコフ国防相は強調した。ドネツィク人民共和国には、契約軍が創設されるという。
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