「日露首脳は平和条約を討議」

 ロシアのプーチン大統領と日本の安倍首相は、11月19日の会談で、平和条約とクリル諸島での協力拡大について触れる可能性がある――。ユーリー・ウシャコフ大統領補佐官が記者団に語った。

「二国間の対話は活性化している」

 プーチン大統領は、ペルー・リマで開かれる第24回アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加する。その際に、プーチン大統領は、二国間の首脳会談をいくつか行うが、安倍首相とも19日に会談する。

 「当然、リマの会談では、来る日本での首脳会談の議題について話し合うことになる。おそらく、平和条約とクリル諸島での露日協力拡大に関しても触れることになろう」。ウシャコフ大統領補佐官はこう述べた。

 ウシャコフ大統領補佐官は、今年露日首脳が既に二回、ソチとウラジオストクで会談していることに言及した。「さらに今年は、既に調整済みの、12月15、16日の訪日も控えている。…二国間の対話は活性化している」。ウシャコフ大統領補佐官はこう結んだ。

 

エネルギーブリッジ構想

 このほか、ウシャコフ大統領補佐官は、ロシアと日本を海底ケーブルでつなぐ「エネルギーブリッジ構想」にも言及し、その複数の選択肢が現在、露日間で検討されていると伝えた。

 「エネルギーブリッジ構想『ロシア-日本』の複数の選択肢が検討されている。原子力の平和利用の分野にも良い展望がある」と、ウシャコフ大統領補佐官は述べ、燃料エネルギー分野の複合的プロジェクトは、両国の協力の戦略的分野であることを指摘した。

 「ロシアの石油最大手『ロスネフチ』と、天然ガス企業『ガスプロム』は、複数の日本企業との間で、炭化水素エネルギーの生産、精製に関する新プロジェクトの共同実施について協議している」とウシャコフ大統領補佐官。

 また同補佐官は、石油・天然ガスプロジェクトであるサハリン1とサハリン2が順調に進んでいることにも言及した。「独立系天然ガス生産・販売会社『ノバテク』は、日本の『日揮』(JGC)および『千代田化工建設』の参加を得て、『ヤマルLNG』液化天然ガス工場を建設する。これに続くのがプロジェクト『北極LNG2』だ」。ウシャコフ大統領補佐官はこう語った。

 

*ロシア通信の以下の記事を参照

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