ガッチナ宮殿、新たに公開

ガッチナ宮殿

ガッチナ宮殿

Lori / Legion-Media撮影
 サンクトペテルブルク郊外にあるロシア皇帝の離宮「ガッチナ宮殿」内の4つの部屋が6月1日、修復を終え、戦後初めて公開された。

 新たに公開されたのは、宮殿の東半円部にあるアンフィラード(複数の部屋のドアを一直線上に並べ、ひと続きのものとした空間)に連なる各部屋。それぞれギリシャ・ギャラリー、ロータリールーム、「明るい通路」、ロタンダと呼ばれる。関係者によれば、戦争でひどい破損を受けた内装はアーカイブの図面、写真、絵画などの資料をもとに復元された。

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エカテリーナ2世が建て、愛人にプレゼント

 大ガッチナ宮殿は1766年から1781年にかけて、女帝エカテリーナ2世の命令によって建てられ、女帝の寵愛するグリゴリー・オルロフ伯爵へ贈られた。古典主義による宮殿アンサンブルは宮廷お抱えのイタリア人建築家、アントニオ・リナルディの設計。オルロフ伯爵の死後、女帝は宮殿をその相続人から買い取り、皇太子の住居とした。

 宮殿は第二次世界大戦の災禍に遭った。ナチスが敗走の際に一部を爆破し、多くの財宝を盗んでいった。戦後、宮殿は長らく「密閉」された。まずは軍事学校が開かれ、のち国立の秘密教育機関の校舎となった。

 現在はきらびやかに修復された内装の中に、ガッチナ宮財団が所有する18~19世紀の彫刻、絵画、家具が展示されている。

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