クレムリンはモラトリアムを前提とする

 クレムリンは、現在ロシアで行われている死刑のモラトリアムを前提とする――。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、クレムリンに近い右派の野党「公正ロシア」のセルゲイ・ミロノフ党首が、テロに対し死刑を適用することを提案したのに対し、こうコメントした。

 「ただそういう提案がなされたというだけのこと。死刑の問題は極めて難しく、多くの議論がなされている。結局のところ、モラトリアムの決定があるので、現在はそれを前提としている」。こうペスコフ報道官は述べた。

 プーチン大統領は以前、死刑復活は無益な試みだと発言していたが、考え方が変わったのかとの質問に対しては、「プーチン大統領からは、死刑について新たな視点は示されていない」と、報道官は伝えた。

 これに先立って、「公正ロシア」のセルゲイ・ミロノフ党首は、テロリストとその幇助者に対し死刑を復活させることを提案していた。

 「例外的措置として、テロを行った犯罪者とその活動を幇助した者への罰則とし、死刑を定めるべきだ」。ミロノフ党首は上下両院の統一会議の席でこう述べた。

 2013年4月、プーチン大統領は、恒例の「国民との直接対話」で、死刑復活は無益であるとし、その理由について、こう説明していた。専門家らの意見によれば、「罰則を厳しくしても、法律違反と犯罪の根絶にはつながらない」

 その際、大統領は、窃盗に死刑が適用されていた当時のローマ帝国を例に挙げ、最も多くの窃盗が行われたのは、広場に多数の群集が集まる死刑執行中であったことを指摘した。「私は、国民の憤懣と犯罪者を罰したいという気持ちは理解できる。が、問題はその効果だ」。大統領はこう述べ、終身懲役の罰則が存在していることを想起させた。

 

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