「ロシア連邦捜査委員会ニジニ・ノヴゴロド州支部は、自閉症および脳性麻痺に苦しむ27歳の住民の人権が侵害された件を、犯罪の兆候により、刑事事件として立件した」とマルキン報道官。
マルキン報道官によると、複数のマスコミの報道によれば、オクサーナさんと付き添い人は11日、喉が渇いたためにカフェに立ち寄った。するとカフェの店長は、オクサーナさんの普通ではないふるまいが他の客をびっくりさせるとして、店から出るよう求めた。「カフェの店長はいかなる法的な理由もなしに、望まない客に店から出るよう求めただけでなく、民間の警備会社の警備員まで呼んだ」とマルキン報道官。
マルキン報道官によれば、警察は刑事事件捜査の中で、障がい者とその付添人に店を出ることを求めた店長の動機や、指示を受けた警備員の行動を調べる。
先に、ロシア連邦内務省ニジニ・ノヴゴロド州警察が、ナタリア・ヴォディアノヴァの母ラリサ・クサキナさんからのカフェの店長に対する届け出にもとづき、捜査していることが伝えられていた。ラリサさんは、障がいを持つ娘がカフェから追い出されたと説明している。
オクサーナさんが店から追い出されたのは11日で、これが明らかになったのは翌日のことだった。オクサーナさんは家族とともにニジニ・ノヴゴロド市に暮らしており、家族や付き添いなどからのサポートを受けている。これまで言葉を発したことはなく、今も話すことができない。ナタリア・ヴォディアノヴァはこれまでに何度も、妹の世話の大変さについて話している。散歩が足りないと、大声で叫んだり、水を飲むことを拒否したりする。何かを嫌がり始めたら、絶対に応じないという。それでもヴォディアノヴァは、妹が人生の試験に耐えることを教えてくれた、また妹が自分にとって、限りない愛のお手本である、とつねに語っている。
「オクサーナの発達の仕方は特別。何時間も連続で散歩することができる。ママと付き添いの人はいつも、日陰で長い散歩の休みをとり、散歩を続けるために、カフェに立ち寄る」とヴォディアノヴァは交流サイト(SNS)「フェイスブック」に書いている。今回も、この目的でカフェに立ち寄ったが、店長は他の客をびっくりさせるからと、追い出してしまった。
ロシア下院(国家会議)家族・女性・子供委員会のオリガ・エピファノワ副委員長は、今回の件を「許しがたい」と言っている。
*以下の記事を参照。
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